シーバスルアーにおいて欠かせないシャローレンジ攻略として、昨今では多種多様なシャローランナーが登場していますね。
なかでも、一口サイズながらよく飛んでスローに誘えるものは非常に使い勝手が良く、シーズンを問わず様々なシャローエリアで重宝します。
そこで、今回は2021年にダイワからリリースされたフローティングミノー「モアザン クロスカウンター97F」をご紹介します。
スペック
サイズ | 97mm |
ウエイト | 11.2g |
タイプ | フローティング |
レンジ | 20cm〜60cm |
フック | #6 |
リング | #3 |
特徴
小沼正弥氏が監修した、低活性・低水温期のシーバスに強いモアザンブランドのフローティングミノー。
ダイワ独自の重心移動システム「MAGLOCK Ver.S+R」を搭載することにより、アベレージで60m近い飛距離を出しながら着水後のウエイトの戻りもスムーズに。
巻いては、前方のカップを活かした水噛みの良さでデッドスローでも表層をレンジキープしやすく、手元にアクションが伝わりやすい設計になっています。
また、昨今のスレたシーバスに効果的なスローピッチフラッタリングロールアクションを採用。流れの変化で起こる不規則なチドリアクションが絶妙な食わせの演出となります。
オリジナルの「クロスカウンター125F」に比べ小ぶりなモデルになったものの、ランカーサイズにも負けないフックを搭載し、小場所のシャロー攻略やピンポイントへの流し込みなど汎用性の高さも特徴の一つになりました。
インプレ
スペックからして、よく飛んで泳いでただ巻きだけで使えそうなハイスペック感が伝わるオヌマンこと小沼正弥氏監修のルアー。
低水温期や低活性時に強い次世代型シャローランナーとして、筆者の行くポイントでも活躍してくれそうだったので早速購入しました。
レンジは20cm〜60cmとなっており、ウェイク系やサブサーフェスミノーで反応がないときやシャロー域のミドルレンジなどを探るときに有効そうですね。
キャストフィールはとても良好。
「カチッ」とマグネットが移動し、シンペン並みの飛距離を叩き出しながら着水後は巻き出しだけで重心が元に戻ります。
巻いた感じですが、フラフラと弱った魚のように泳ぐローリングメインのアクション。
流れの緩い干潟でも意外と抵抗感が伝わってくるので、このへんはヘッドのカップがかなり効いている印象ですね。
「クロスカウンター97F」で初めて釣果を出せたのはドシャローの河川。
当時、ナイトゲームではよく通っていた小さな河川ですが、「モルモ80」などを投げ倒し手前のシーバスからの反応がなくなった後、さらに飛ばせるルアーで対岸付近のシーバスを狙います。
潜りすぎるとすぐに根がかるポイント。ということで、表層をスローに引ける「クロスカウンター97F」を投入。
正面の対岸は探り切ったため、飛距離を活かしダウンクロスにキャスト。
対岸の木々に引っかからないよう着水させつつ、斜めに弧を描きながらゆっくりと引っ張ってきます。
巻き出してから流心に差し掛かるところ。
少し流れが速くなるであろうところの手前。
「ゴン!」
流れもあって引きは重かったですがフッコサイズでした。
その後も安定して釣果があり、スレ出したシーバスや探り切れていないポイントまで届くクロスカウンターは、根がかりの気になるポイントでは安心して使えるシャローランナーとして活躍してくれました。
こんな感じでシャローの河川や干潟を中心に使用しましたが、筆者的にはルアー先行やライン先行といったドリフトでの反応が良く、ブレイクなどにジッと着いてるシーバスやウォブリングの強いミノーに反応がないときにもおすすめです。
似たもので人気の「カゲロウ100F」「コモモ90 カウンター」などがありますが、価格や流通量を考えれば「クロスカウンター97F」も充分選択肢に入るルアーかもしれません。
良い点
基本はデッドスローでのアプローチが断然おすすめですが、速めのリトリーブでもアクションが破綻しにくい点は特筆です。
ドリフト時はアップ〜ダウンの多方向から通すことができ、デイゲーム時や明暗付近ではグリッと半回転してリアクション狙いも可能。
そして、先述したように11.2gのフローティングながらよく飛ぶため、遠目のストラクチャー際やブレイクラインなどをスローに誘いたいけど沈めたくないときにおすすめで、レンジコントロールさえ気を付ければこれ一本で手前から遠くのシーバスさえも射程にできるかもしれません。
筆者はまだ実績がないですが、細身のロールアクションからマイクロベイトやバチ、さらにサヨリパターンでも活躍してくれそうなので、春先や真夏の低活性な時期にも持っておいて損はなさそうです。
水平姿勢+ロールアクションで見切られにくくスレにくい
気になる点
ただ巻きやドリフトで使う分には欠点がなく、飛んで自動で食わせのアクションを発動する非常に万能なルアーですが、巻く、流すという王道なアプローチ以外はあまり得意ではないです。
やはり、操作性や反応の良さを考えると一芸に特化したものや多芸多才なルアーには劣るので、一本で様々なアプローチができる楽しさや動かしても釣れるルアーを探す人には不向きと言えるかもしれません。
良くも悪くもハイスペックな万能系シャローランナー
使いどころ
シャローレンジを攻略してくれることから、水深の浅い河川や河口、干潟がおすすめで、水面直下のもう一枚下を攻めたいとき、ベイトが表層まで上がり切らないとき、離れたポイントまで届かせたいときなど様々なシーンで活躍してくれる性能を持っています。
また、シーバスが何を食べているかわからない状況でも、”とりあえずのクロスカウンターゆっくり巻き”で反応を得られることもあり、数多のシャローランナーの中でも見劣りしないルアーといえます。
釣りを始めたばかりで、スローなただ巻きやドリフトの感覚を掴みたい人には特におすすめで、一枚上のレンジを泳ぐウェイク系などと組み合わせて使うといいかもしれません。
おすすめエリア:河川、河口、干潟、港湾
おすすめカラー
【カタクチレッドベリー】
【マットライムパールBB】
まとめ
というわけで、今回はダイワの「モアザン クロスカウンター97F」をご紹介しました。
オールシーズン使い倒せる小型シャローランナーとして、一本あるととても便利なハイスペックルアーをぜひ一度使ってみてください。
2021年発売の比較的新しいルアーということもあるので、筆者もまだまだ使い込みながら気づいたことがあれば随時追記していこうと思います。