あの「エリア10」にも劣らぬ人気を博すバチ抜けルアーの定番・マニックシリーズ。
鉛筆のような細いシルエットに弱々しいアクション。
しかし、そこからは想像できない飛距離と食わせ能力を持ったベイルーフ珠玉の一本。
そんな名作を一度は味わったことのある方も多いかもしれません。
そこで、今回は2014年にデュオからリリースされたシンキングペンシル「ベイルーフ マニック95」をご紹介します。
スペック
サイズ | 95mm |
ウエイト | 8g |
タイプ | シンキング |
レンジ | 0-10cm |
フック | #10 |
リング | – |
特徴
バチ抜け用ルアーは数あれど、その中でも名作として名高いのがデュオから展開されているマニック。
現在では様々なサイズやモデルが存在しますが、115のダウンサイジング版となる95は汎用性も高くバチパターン入門ルアーとしてもおすすめで固定重心ながら高い遠投性能も魅力。
リーリング時には、ボディを小刻みに振動させる超微波動ロール「マニックムーヴ」から、バチやスリムなベイトフィッシュを偏食するシーバス、激戦区のスレた個体にも効果を発揮します。
さらに、ロッドを立てれば引き波を起こして広範囲にアピール可能と、水面直下を自在にコントロールしながらバチ抜けシーズンを中心に活躍できる細身シンキングペンシル。
シリーズには、通常の「マニック」に加えてフィッシュライクでデイゲームにも強い「マニックフィッシュ」、よりデッドスローに誘えて沈みにくい「マニックスロー」など、豊富なサイズやバリエーションから使い分けも可能。
充分な飛距離と唯一無二のアクションを活かすことで、これまでの渋い状況を打破できる切り札的存在にも。
インプレ
手に取ってみると、思ったよりも細くまるでスティックのようなマニック。
エリテンに引けを取らない価格の安さも魅力の一つで、当時の筆者も試しに購入したのを覚えてます。
釣り場に着いてキャストしてみると、115よりは劣るもののこのサイズにしては良好な充分な飛行性能。
キャスト後は、ロッドの角度をしっかりキープすれば真っ直ぐに飛んでくれますね。
着水後は、スリムなので8gのわりに沈下は速め。
流れの緩いシャローエリアでは、ボトムをとってからアプローチすることも可能ですね。
リーリングを開始すると、浮き上がりも速くアクションや挙動がわずかに伝わるくらいの超微波動。
「マニックムーヴね…」とわかったようでわかってない独り言を筆者も呟きます。
水面ギリギリのレンジをゆらゆらと漂うようにロールアクション。
ロッドを立てれば遠くからでもV字の引き波でアピールし、ロッドを下げてデッドスローに巻けば0〜10cmよりもかなり下のレンジをトレースすることもできました。
さて、マニックはバチ用ルアーとして有名ですが、他にもサヨリや稚鮎、ハクなど様々なベイトパターンで有効。
かくいう筆者も、マニック95の最初の釣果は春先のハクパターン時だったので、今後も使いどころはありそうです。
良い点
昨今は飛距離の出る細身なルアーも多くなりましたが、その中にあっても白眉なマニックシリーズ。
「王道のエリテン」「飛距離のマニック」といった感じで、バチ抜け用ルアーではまだまだ現役として必要とされる理由がありますね。
アクションも純粋なタイトロールなので、スレにくく吸い込みの弱い春先のシーバスにも効果的な細軸フック。
バラしは少ないですが、大物が掛かれば高確率でフックが伸ばされるので慎重なファイトが肝心です。
さらに、ロッドアクションにも対応可能で、ただ巻きでは反応しないときのアクセントとして95サイズはドッグウォークがおすすめですね。
価格も安いので、バチ抜けシーズンやそれ以外でも応用可能なお手頃ルアーといったところでしょうか。
飛ぶ、釣れる、安いの三拍子揃った定番ルアー
気になる点
マニック95の場合、「ラインの太さ」と「天候」が飛距離にかなり影響します。
なので、使用時は1号以下のラインで風の影響が少ないポイントが断然強みを活かしやすくおすすめです。
また、ルアーの挙動が伝わりにくく、使いどころを選ぶので初心者には扱いにくい部類のルアーかもしれません。
サイズ的にタックルボックスの場所は取らないので、試しに入れておく程度で使い慣れていくといいかもしれません。
用途が限定的になりがち
使いどころ
通常のマニックシリーズの中でも小型で食わせの力もある95は、流れが緩慢な河川や干潟でおすすめです。
135や115サイズでは沈みすぎるときや、下げの効き始め、効き終わり、小型のバチが流れているとき、あるいはハクや細身のベイトが集まる夏場のベイエリアなども効果的。
基本はアップクロスですが、ベイトフィッシュを意識したシーバスにはダウンから引いても流れに同調させれば水面を割ることはないです。
また、セイゴサイズの釣果が多くなりがちですが、フッキングが良くハマれば数釣りも楽しめるほどスレにくいので、ナイトゲームを中心に表層レンジをアプローチするシンペンとして使い分けてみましょう。
細いラインorリーダーの方が断然マニックのアクションを活かしやすいので、使用時はライトなタックルで挑むと釣果も伸びるはずです。
おすすめエリア:河川、河口、干潟、港湾
おすすめカラー
【ゴーストパールチャート】
【焔レッド】
【サイトバチレッド】
まとめ
というわけで、今回はデュオの「マニック95」をご紹介しました。
マニックといえばバチパターンという印象が強いですが、実際に通っていてもバチ抜けに遭遇できる機会は意外と多くありません。
そんな状況下でもリカバリー可能なルアーとして、バチにも小型ベイトにも有効なマニック95を一本持っておくと強い味方になるはずです。