近年みられる釣り場の減少や激戦区でのスレたシーバス対策など、アングラーにとっては頭を悩ませる問題が多々ありますが、それでも変わらず信頼できるルアーはいつの時でも釣果をもたらしてくれるもの。
筆者の中ではもはや殿堂入りであり、もっと多くの人に使ってほしいルアーの一つです。
今回は、2008年にバレーヒルからリリースされたリップレスミノー「スーサン」をご紹介します。※
スペック
サイズ | 75mm |
ウエイト | 7g |
タイプ | スローシンキング |
レンジ | 40〜50cm |
フック | #10 |
リング | #2 |
※2024年5月1日に「邪道」が独立したことで、現在では「バレーヒル」としてプロデュースされています。
特徴
村岡昌憲氏の代表作の一つでもあり、発売以来、長年にわたって支持され続ける超定番の小型リップレスミノーといって差し支えないでしょう。
使いどころさえ意識すればあらゆる場面で釣果を上げる力を発揮します。
スーサンの最大の特徴は、「ヤルキスパークリングサンダーローリングスペシャル」というウォブリングを極限まで抑えた超ローリング主体(ローリング99%:ウォブリング1%)の動き。
ファスト〜ミディアムリトリーブでは左右へタイトにローリングし、スロー〜デッドスローではゆらゆらと弱ったベイトを演出。一口サイズと絶妙な波動の弱さから違和感を与えることなくバイトへ帰結します。
また、75mmのややスリムなボディからトゥイッチや小刻みなダートもおすすめで、村岡さんも推奨している「もしもし亀よ〜亀さんよ〜♪」のリズムに合わせてロッドアクションを入れるとベイトが弱々しく逃げ惑うように左右に平打ち。
スローシンキングタイプによって、動きの合間の絶妙な浮遊感が”食わせの間”を演出してくれます。
これが有名な「もしかめトゥイッチ」ですね。
また、ローリングのフラつきを抑制する目的で、フロントアイにはあらかじめスプリットリング(#2)が装着されています。(外して使っても釣果に大きな影響はないですが、アイが曲がりやすくなるのでこまめに調整が必要です。)
タダ巻きはもちろん、河川のドリフトやアクセントとしての小技をやっても力を発揮するルアーであり、最後の最後、困ったときこそスーサンを投げてみてください。
インプレ
リップレスミノーとして非常に優秀なスーサンですが、筆者もこれまでに200本以上このルアーでシーバスを釣らせてもらいました。
そして、釣れたシーバスを見つめながら「…結局スーサンかよ。」という言葉を吐き捨てては、独り多幸感に包まれ、気づけばまた再びスーサンを投じる、…そしてまた釣れる。
その理由は、スレにくいローリングアクションと縦長ボディ+低重心設計から流れの変化に当たった際に起こるフラつきが大きなポイントではないかと思っています。
良い点
サイズは75mmなので比較的オールシーズン対応でき、ただ巻きやトゥイッチなども含めてデイ・ナイトゲーム問わず活躍します。
ポイントによってはチヌや青物、フラットフィッシュも釣れます。
そして、ヘッドは斜めのリップレス形状となっており、流れが効いたゾーンでもうまく水を受け流しながらしっかりとレンジキープ。
スローシンキングなので、巻きスピードによって引いてくるレンジを調節しやすいのも利点ですね。(※激流や早巻きすぎると水面を割ってしまします。)
よりスローに巻いてレンジを下げてみたり、トゥイッチのテンポを速めたり、縦の動きで誘ってみたりと、食うであろうポイントへ何通りもアプローチできるので反応しなかった魚を出せたときはより満足感を得られるはずです。
スーサン特有の「浮遊感」と低重心で「水平姿勢」なところが食わせのルアーとして秀逸です。
気になる点
ざっくり言えば、”スケールの大きな釣り”には向いてません。
どちらかと言えばピンを狙うタイプのルアーなので、アピール力も弱く飛距離も30〜40m程度。移動重心式(ウェイトボール×1)とはいえ、7gと軽量なので逆風や横風の影響も受けやすいですし水面が荒れている磯やサーフでは使いものになりません。
また、ストラクチャー撃ち等で使う場合も壊れやすい点には注意です。
食わせる能力はめっぽう高いですが、そこまで頑丈ではないので思いっきり橋脚などにぶつけると高確率でヒビが入ります。
また、フックサイズが#10ということもあり大物とのやり取りはやや慎重に行いたいところですね。
ディープエリアや広大なオープンエリアは不向きです。
使いどころ
というわけで、長所・短所がはっきりしているルアーだけに使いどころが非常に重要で、イメージとしては以下のような状況ほどおすすめできるのがスーサンです。
- 荒れていないフィールド
- 小場所
- ストラクチャー周り
- シャロー帯
- 手前でボイル
こういった環境だと、近距離戦がメインとなりアングラー側の挙動がシーバスに伝わりやすいので、極力存在を消しながら慎重に狙っていくといいかもしれません。小規模河川の明暗・橋脚周りや駆け上がり、ストラクチャーや堤防際に隠れている魚がいれば積極的に投げてみましょう。軽いリップレスミノーなのでクロスやダウンクロスに投げてレンジを入れつつゆっくり巻いてくるのがおすすめです。
また、トゥイッチは見切られやすいデイゲームや常夜灯周りで効果的ですし、濁りや風が強いとき、オープンエリア等では着水後に数回大きめにアクションを入れるとシーバスにルアーを気づいてもらいやすくなります。
ちなみに、開発者の村岡さんも「(スーサンは)どう動かしても釣れる動き」と仰っているほど食わせる力はトップクラスの小型ミノーですし、様々なアクションで楽しめるのもスーサンの魅力ではないでしょうか。
おすすめ:河川/干潟
まとめ
というわけで、今回はバレーヒルのリップレスミノー「スーサン」をご紹介しました。
監修者である村岡さんらしい遊び心のある特徴的なルアーですが、あらゆる技を持って高いポテンシャルを発揮してくれます。
近距離ゲーム攻略のために、ぜひタックルボックスに入れてみてはいかがでしょうか?