高浮力ながら、その存在感と使いやすさが魅力のウェイクベイト。
表層のサーチや激浅ポイントにもハマりやすく、今では多くのミノーがリリースされていますね。
そこで、今回は2020年にポジドライブガレージからリリースされたフローティングミノー「スパンクウォーカー90F」を紹介します。
スペック
サイズ | 90mm |
ウエイト | 14g |
タイプ | フローティング |
レンジ | 0〜20cm |
フック | #3 |
リング | #4 |
特徴
RED中村氏により2015年に誕生したポジドライブガレージのお手頃サイズなウェイクミノー。
その大きさから使いにくさのあった「スパンクウォーカー133F」をベースに、タックルやフィールドを選ばないダウンサイズモデルとしてリリースされた一本。
マグネット式重心移動による飛距離にくわえて、精密ピッチの焦らし系ウェイクアクションや引き波アクションで水面直下を広範囲にアピールします。
操作は至ってシンプルで、ただ巻きとロッドティップの角度調節のみ。
イナッコパターンをはじめとする初夏〜秋にかけての主要なシーズンに対応可能で、大型シーバスにも難なく対応できる強さも持ち味です。
インプレ
プレビュー
かわいらしい丸みのあるボディと肉厚で扇状に広がるリップからなる中型サイズのウェイクベイト。
ポジドラならではのオールドライクなデザインが印象的で、このサイズにしては大きめの#3フック、#4リングを採用しているのも特徴です。
レビュー
飛距離はPE1号で45m程度。
キャストフィールは軽快で、ウェイトが移動する際にカチッと音がすれば毎回安定した飛行姿勢で飛んでくれます。
ただし風の影響を受けやすいので、天候次第で使いにくさを感じるかも。
着水後は軽いワンアクションでウェイトが戻り、トルクのある力強い泳ぎ出しも良好。
低速域からしっかり水を押してアクションしてくれます。
基本アクションはウォブリングの効いたウォブンロールと引き波アクション。
ファストでは20cm前後をブリブリと激しくアピールし、スローでは水面をユラユラと引き波を立てながらアプローチ可能。
ミディアムスローあたりでこの変化が起きますが、基本はユラユラな”焦らし系アクション”をギリギリキープするくらいのスピード感がおすすめ。
シーバスを焦らしつつ、流速変化などでフラッと傾く瞬間がバイトきっかけになりやすいです。
また、浮力を活かした水平スイム姿勢とファスト〜デッドスローまで広いアクション域も特徴。
ロッド操作による絶妙な引き波コントロールやパニックアクションでアクセントを加えてみるのも有効です。
良い点
表層のレンジキープ力に強いアクションや引き波など、ウェイクベイトらしい性能をしっかり備えつつ飛距離もそこそこ出せるルアーです。
注目なのは、アクション域の広さと強い水押しによる抵抗のある巻き感。
ナイトゲームに不慣れな人でもルアーの位置や流速変化を捉えやすく、さらに根掛かりの心配もないためドリフトの練習にもおすすめ。
133Fでは出せなかったアキュラシーの良さを活かして、小場所の明暗やストラクチャー際を攻略できるのも魅力です。
高抵抗感+アクション域
気になる点
同サイズの表層系ミノーと比べればスレやすさが課題。
高活性や回遊狙いなら別ですが、小場所では他のウェイクベイトに比べて単発で終わった記憶しかありません。
また、瞬時に巻く・止めるといった動きでは、初動のクイックや軽快さが気になります。
個人的にはなんだか味気ないと感じたものの、ウェイクベイトらしいルアーという印象なので長所・短所がはっきりしてると思います。
スレやすい
使いどころ
河川、干潟などのシャローエリアで使うパイロットルアーとしておすすめです。
とくに、ハクやイナッコがメインとなる汽水域やその流入河川などでは特徴を活かしやすく、飛距離もそこそこあるのでオープンエリアでも即戦力。
とはいえ、外洋に面したエリアや足場の高い場所は苦手です。
水面が凪の状態は見切られにくい引き波アクション、波立てば潜ってブリブリ泳がせるなど状況に応じた使い分けも可能なので、高活性やスレてないフレッシュな魚を中心にアプローチするのが効果的でしょう。
おすすめ:河川/河口/干潟
まとめ
というわけで、今回はポジドライブガレージ「スパンクウォーカー90F」を紹介しました。
充分な飛距離に高いアピール効果とアクション域など、サイズ以上のスケール感がありながら小場所にも対応できるスパンクウォーカー。
投げてウェイトを戻せば、使い手やタックルを選ばないただ巻き特化のシンプルなミノーです。