数ある名作の中でもとりわけ評価の高いルアーの一つが「ローリングベイト(RB)」。
シーバスアングラーなら一度は使ったことのある人も多いであろうシリーズですが、ミノーなのか、バイブレーションなのか、使い手によって様々なアプローチができることも人気の理由。
そこで、今回は2001年にタックルハウスからリリースされたルアー「ローリングベイト77」をご紹介します。
スペック
サイズ | 77mm |
ウエイト | 15g |
タイプ | シンキング |
レンジ | – |
フック | #10 |
リング | #3 |
特徴
タックルハウスのR.D.Cシリーズを代表するルアーでオリジナルモデルにあたる長い歴史を持つのが「RB77」。
背中に付いたラインアイと唯一無二のフィンによる革新的なシルエットで生まれるローリングアクションが特徴で、従来のルアーにはなかった速巻きでのロールアクションを可能としました。
ファスト〜デッドスローまで幅広いリトリーブ速度に反応し、激しい明滅と水平姿勢で違和感を与えずバイトに持ち込むアピールと食わせを両立した一本。
基本となるただ巻きにくわえてリフト&フォールやジャークにも対応し、バイブレーションやミノーで食わない魚に高い実績があります。
シーバスゲームにおいて最も汎用性に優れたRB77は、多くのアングラーが欠かすことのできないルアーといえます。
インプレ
いわゆる”釣れるルアー”の筆頭にも挙げられるロングセラー商品。
僕が最初見たときは「変わった形のルアー」というイメージしかなくて、これちゃんと釣れるんか的な疑問があったけど魚は嘘をつかず。
いつの間にやら長らく愛用しているルアーになってます。
飛距離はPE1号で50m程度と標準的。
多くのシーバス汎用ロッドに合わせやすく誰でも投げやすいサイズ感です。
アキュラシーはそこそこ出せて、多少の風にも負けないくらい安定した飛行姿勢も魅力。
着水後は頭下がりにメタルバイブ並みに速いスピードで沈下します。
リトリーブ中はバイブレーションほど派手なアクションを感じないものの、リップにより抵抗感はしっかりあるので使いやすいですね。
アクションはほぼ水平姿勢の超タイトピッチロール。
超ファスト〜デッドスローまで対応可能なアクション域と安定した直進性も魅力。
さらに、足元まで浮き上がりにくいので「X-80SW」などローリング系のシャッドプラグのフォローベイトにも最適。
また、ロッドアクション時に時折テーリングなども起こるけど些細なレベル。
うーむ、改めて良いルアーだと思います。
シーバス以外にも青物やフラットフィッシュ狙いにもおすすめで、多くのタックルに合わせやすいと思います。

ボトムドリフトでした。
この日は本当に「RB77」にしか反応してくれない世にも奇妙なシーバスたちでした。
良い点
今やシンボルともいえる背中のフィン。
この斬新なデザインは、従来のバイブレーションやシンキングミノーでは難しかったローリングアクションでのディープレンジ攻略を可能にしました。
程よい引き抵抗、アクション域とレンジの広さ、水平姿勢と直進性、さらに最も汎用性の効くサイズ感から使いやすさと釣れる要素を兼ね備えた「RB77」は唯一無二でしょう。
フィールドや状況にもよりますが、とりあえずRBが一個あればデイ〜ナイト、中層〜ボトムまでカバーし、おまけにスレにもそこそこ強いという恐ろしい万能プレイヤーです。
シリーズ通してカラーラインナップが豊富でチューニングしやすい点も高評価。
ローリング+ディープレンジ
気になる点
RBを使っていて毎回とくに注意を払うのが「根掛かり」。
僕も釣り場によってはフックをダブルに交換したりなんやらしてますが、どんなに気をつけていても起きてしまうときはありますね。
で、このルアーはとくにその確率が高いです。
というか、そこ(底)を狙ってやっているというのもあるんですが。
他のアングラーが攻めにくいボトムをタイトに通せるからこそ”釣れるルアー”ともいえますが、水平姿勢、沈下が速い、浮き上がりにくい設計なので初心者が何もわからず使用すると即ロストの可能性大です。
一般的なバイブレーションよりも高めの価格なので、正直なところある程度釣りに慣れてから購入するのが賢明かと。
ボトム要員で使うならフックをチューニングしておくのがおすすめです。
ロスト率高め
使いどころ
河川や河口、干潟や港湾など、シャローからディープエリアまでオールシーズン多方面で使えるルアーです。
沈下スピードも速くデイゲームのスピーディーな展開からナイトゲームに多いスローなアプローチまでこなせるだけでなく、ドリフトやリフト&フォールなど多種多様に展開できるのも特徴。
表層速巻きももちろんアリですが、低活性、クリアウォーター、高プレッシャー時や底バチ、ハゼ、稚鮎、甲殻類などがメインベイトの時期にはとても効果的です。
メーカーからも推奨されている通り、基本は「ただ巻き」がベスト。
着水後のカウントやロッドポジション、巻きスピードによってレンジとアクションを少しずつ変化させると効率的にサーチできるのでぜひ試してみてください。
おすすめ:河川/河口/干潟/港湾
まとめ
というわけで、今回はタックルハウスの「ローリングベイト77」をご紹介しました。
斬新なアイデアで優れた性能と汎用性の高さを併せ持つミノー+バイブレーション的な要素が魅力の名作ルアー。
根掛かりやすいポイントこそ釣れる可能性を秘めているだけに、厳寒期やボトム攻略の切り札としておすすめです。