近年、様々な小型バイブレーションが登場してますが、その中でもとりわけ繊細な状況下においてはさらにコンパクトなバイブレーションプラグが必要なときもあります。
そこで、今回は2015年にブルーブルーからリリースされた人気バイブレーションプラグ「ナレージ50」をご紹介していきます。
スペック
サイズ | 50mm |
ウエイト | 12g |
タイプ | シンキング |
レンジ | – |
フック | #10 |
リング | #2 |
特徴
以前、ブルーブルーから発売されたリップ付きバイブレーションプラグ「ナレージ65」のダウンサイジング版となる50mmのナレージ。
従来よりもさらに軽量・小型化したことで、よりシビアなポイントを攻略可能な設計に仕上がっています。
そして、65同様に「リップ」+「扁平ボディ」によって、安定したレンジキープ力と軽快な巻き心地、そしてロッドアクションにも高いレスポンス性を発揮してくれる操作性の良さも魅力。
鉄板バイブレーションにはできないスローで浮遊感のあるアプローチは、各地のシャローエリアでも使いやすい仕様になっています。
そのサイズ感から、チヌや根魚等にも高い実績があり、デイ・ナイト場所を選ばないところも特徴といえます。
インプレ
プレビュー
巷ではパクリルアーも存在するように、ナレージ50も入手困難なルアーの一つ。
近年、各メーカーから出ている50mmクラスのバイブレーションプラグと比較すると、ナレージはサイズの割に存在感がありウエイトも12gとそこそこ重い部類に入るかと思います。
レビュー
飛距離はPE1号で50m程度。
ただ、空気抵抗を受けやすいので飛行姿勢や風の影響で結構バラつきある印象。
着水後、フリー時はフラッシングを伴うスパイラルフォール、テンション時はスローなストレートフォールで沈下。
とくに、スパイラルフォールはバイト率が高く水質がクリアな状況などでおすすめですね。
着底感度は、比較的穏やかなポイントであれば充分感じ取れます。
泳ぎ出しは良好で小型バイブの中ではかなり低速域に向いてます。
巻き感は抵抗感がありながらも軽い巻き心地。
アクションはタイトピッチバイブレーションで小型バイブの中では強めの波動になります。
ただ巻きは、ミディアムファスト〜デッドスローまで対応可。
さらに、リフト&フォールやシェイクリトリーブ、トゥイッチといったロッドアクションへの追従性も抜群。
おまけに、テーリング等のトラブルもかなり少なめ。
根掛かり回避能力もそこそこ高く、鉄板系よりも肉厚でリップが付いているのがその理由です。
しかし、その特性上ボトムをコンタクトする機会も多いので、フックをダブルやシングルに交換するのもおすすめ。
良い点
従来のバイブレーションのような浮き上がりやすさや前傾姿勢を解消し、低速域での食わせに優れたルアー。
水平姿勢、高レスポンス、レンジキープ力、根掛かり回避能力など、リップの特性をうまく活かした設計になっており、小さいシルエットで違和感なくバイトに持ち込めるのが大きな強みでしょう。
小型でスローな展開になりがちなので、相対的にスレにくくフッキングしやすいというメリットも活かせます。
また、個人的に嬉しいのがロッドワークへの追従性の良さとトラブルレス設計。
これにより平打ちアクションを意図的に演出しやすいのがナレージ50の素晴らしいところ。
とりあえず、一個あれば中距離圏内のシーバスには多彩な攻めが可能です。
操作性+フラッシング
気になる点
幅広いリトリーブスピードに対応できますが、早巻きでは抵抗が効きすぎてやりにくさを感じます。
もう一つは、僕のように釣れない魚に欲をかいて手荒な使い方をするとすぐにリップやボディが破損しちゃいます。
一応、ナレージはリップが欠けても充分釣れるので調整次第で長く愛用することも可能。
折れて「ナレージのようなもの」になってからが本番です。
また、人気ルアーの一つなので入手困難で価格も高め。
代用ルアーとしてはメガバスの「カットバイブ55HW」が有名ですね。
どちらも非常に良いルアーです。
軽快な操作性やレスポンスならナレージ。
飛距離やアピール力ならカットバイブというイメージです。
価格
使いどころ
河川、河口、干潟、港湾など、飛距離が必要な大場所やラフなフィールドでなければ充分使える汎用性があります。
オープンエリアのサーチもありですが、ボトムのブレイクや明暗攻略などピンポインチをタイトに攻めたいときこそ真価を発揮しやすいと思います。
ベイトは、マイクロベイトをはじめヒイラギ、甲殻類を捕食しているときに効果的。
とくに、レンジキープ力や浮き上がりにくさを活かして流れの緩慢なエリアのアミパターンや足場の高い護岸撃ちで使いやすいです。
また、ただ巻きはブルブルとし始めたギリギリのスピード感がバイト率も高くておすすめ。
先述した平打ちアクションも秀逸で、これを意図的に発動する「サイドターンフォール」はブルーブルーの増井康成氏が得意としてますね。
僕はシェイクリトリーブで誘う連続平打ちアクションが好みで、変則的な使い方をしても他の扁平型バイブよりテーリングしにくく瞬時に立ち上がりしやすい点が気に入ってます。
おすすめ:干潟/河川/河口/港湾
まとめ
というわけで、今回はブルーブルーの「ナレージ50」をご紹介しました。
ブルーブルーのルアーらしく、ちょっと高価で入手困難という人気者。
しかしながら、スローアプローチに適した食わせの高さと意図的に出せるフラッシングはリピートしたくなるほど垂涎ものです。