【シマノ】「エンバー60SP FB」の特徴とインプレ/フラッシングと緩急自在な動きで作る”誘いの間”

ミノー

通常、ルアーでは攻めにくいと思われる超タイトでディープなポイント。

そんな暗がりにもちゃっかりシーバスは潜んでいたりしますが、バイブレーションやジグヘッドワームでは操作性が落ちてバラしやすかったり、かといって80mm前後のシャッドプラグでは見切られる。

そんな時でも一発で仕留めたい、とにかく釣りたい。

そんなときに活躍するのが”食わせのシャッド”といってもいいかもしれません。

今回は、2023年にシマノからリリースされた超小型シャッドプラグ「バンタム エンバー60SP フラッシュブースト」をご紹介します。

スペック

サイズ60mm
ウエイト6g
タイプサスペンド
レンジMax1.5m
フック#8
リング

特徴

エンバー60SPは、シマノのバスフィッシングブランドである「バンタム」の名を冠した新作シャッドプラグ。

魚本来の見た目に近い複合ピッチホログラム「スケールブースト」、ボディ内部には動く反射板「フラッシュブースト」を採用したことで、小型ルアーながらシマノの高い技術が詰まっています。

中層レンジを攻略できる強みがありながら、扁平ボディとフラッシュブーストによって広範囲に届くフラッシング効果が特徴で、同じバンタムの「パブロシャッド」と組み合わせて使用することで幅広いレンジ攻略が可能になっています。

緩急自在なレスポンス性と一瞬の「誘いの間」を演出することで、”食わせのシャッド”としての性能を存分に発揮してくれるでしょう。

インプレ

普段シーバスルアーばかりに目がいく筆者とはいえ、今回このエンバーが非常にフィールドに合いそうだったので購入。

ということで、汽水湖や港湾エリアのシーバスを狙った使用感について書いていきます。

エンバー60SPは、スピニング・ベイト問わずライトタックルでテンポ良くピンを探っていくのがおすすめで、体感的に飛距離は20〜30m程度、レンジは1〜1.3mあたりを泳ぐので完全なる近距離のミドル〜ディープレンジ向けルアーですね。

固定重心なので泳ぎだしも抜群に良く、巻き心地もすごく軽いのでストレスなく何度も投げ続けられます。

そんな感じで、定番のシーバス用シャッドプラグと比べても使いやすくバイト率も遜色なし。食わせのシャッドとしてしっかり働いてくれました。

アクションはピッチの細かいタイトウォブンロールで、ダート時は左右に綺麗に飛びながらヒラ打ちしてくれます。

護岸際で「ドンッ!」

シェード際で「ドンッ!」

ブレイク際で「ドンッ!」

日中のタイトなポイントのシーバスゲームではこういうバス用シャッドも非常に効果的。

ダートが良いと思ってたけど、なぜか筆者のエリアのシーバスはただ巻きに好反応します。

また、レンジが入るものの意外と浮き上がりは早いのでとくにピックアップでのバイトが多かったのも印象的でした。

とりあえず、近距離戦はこれ一個あれば最低1本は捻り出せるんじゃないかってくらい一発で仕留めてくれるルアーです。

良い点

先述したように操作性は非常に良く、巻く・止める・動かすを瞬時に再現できるほど高レスポンスなルアーで、トゥイッチ時は左右へダートしながらもロッドアクションを強めに入れると縦方向も含めた動きで3Dダートしてくれます。

そうしたトリッキーなアクションで誘う小粒なエンバーだけに、薄暗い時間帯や常夜灯下、日中でもシェードの中であれば見切って反転されずに食ってくるケースが多かったのも特徴的でした。

多少の衝撃程度ではアイが少し曲がるくらいでボディが破損することはなかったので、ハードなボトムや穴撃ちでもそこそこ使えるくらいの耐久性もありますね。

シャッドゲームのミドルレンジをカバーできる貴重な存在

気になる点

6gのシャッドプラグなので荒天時の状況ではまったく飛ばず使い物になりません。

加えて、流れが効いた河川や堰下なんかで使うとアクションが破綻し直進方向にも泳がないので、使える場所や状況が限定的なルアーと言えます。

また、浮き上がりもやや早い方なので手前まで深いレンジをトレースしたい場合には不向きでしょう。

カラーラインナップは、デイゲームを想定したナチュラル系が多めな印象ですね。

ランカー狙いには不向き

使いどころ

港湾やボートシーバスのピン撃ちなどで非常におすすめです。

その他にも、橋脚や消波ブロックの隙間にウィード沿いなど、シーバスが潜んでいそうなポイントで使いたいルアーです。

とかくミスができない繊細な場面でも、確度の高いアキュラシー性と泳ぎ出しはもちろん、小さいボディとリップで障害物をかわしながらバイトに持ち込めるので、複雑なポイントであればあるほど使い所があるかもしれません。

他にも、レンジを入れつつ手前の根掛かりポイントは回避したい場面や1m前後を泳ぐシャッドプラグでは反応しないときにさらに一枚下のレンジを探れるルアーとしても活用できます。

初見のポイントで使うには心もとなく汎用性の高いルアーとも言えませんが、ピン撃ちのフォロー役や潰しが効く切り札としてタックルボックスに入れておくと心強いルアーです。

おすすめエリア:港湾

まとめ

というわけで、今回はシマノの「バンタム エンバー60SP フラッシュブースト」をご紹介しました。

扁平ボディから放つフラッシングとトリッキーな動きで誘い、最後は見切られることなくバイトに持ち込む”食わせのシャッド”としてたくさんの釣果が期待できるのではないでしょうか。

決して大型サイズを狙いやすいルアーではないものの、目の前のシーバスをバイトへ持ち込むゲーム性を味わったり、「こうすれば食う」という再現性や多種多様なテクニックを見つける上ではとても楽しいルアーです。

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