シーバスが小型ベイトを捕食する春先から初夏にあわせて、ベイトサイズにマッチしたルアーを探している方も多いのではないでしょうか。
そうした時期、デイ・ナイト問わず欠かせないのが小型バイブレーションですが、「なぜか釣れない…」「使いにくい!」という苦渋を筆者も過去に多く味わってきました。
しかし、そんなときにこそ使って欲しいのが「ミニエント」というルアー。
というわけで、今回は2010年にダイワからリリースされたバイブレーションプラグ「モアザン ミニエント57S」をご紹介します。
スペック
サイズ | 57mm |
ウエイト | 11.5g |
タイプ | シンキング |
レンジ | – |
フック | #10 |
リング | – |
特徴
PSC(ポップシークルー)の代表も務める大野ゆうき氏によって生まれたミニエントは、”港湾部で扱いやすいコンパクトバイブレーション”をコンセプトに初心者から上級者まで多くのアングラーから人気を集めるバイブレーションプラグです。
オリジナルの「57S」は、そのサイズ感から難攻不落とされてきたマイクロベイトパターンに合わせやすく、シーバスに見切られにくいことから違和感なく口を使わせることが可能。
また、ただ巻きではキレの良い小刻みな波動で、ロッド動かせば上下左右に踊るような「3Dダート」でアピールしてくれます。
ライトなウェイト設計はシャローエリアでの使用に最適で、リーリングスピードによって表層〜ボトムまで一つで探れる利便性と、ベイエリアではピンに着いたシーバスにもアプローチできるキャスタビリティの良さも特徴といえるでしょう。
現在、ミニエントは「57S」「70S」と2サイズのラインナップがあります。
インプレ
その”豆”のようなシルエットから、シーバスにとってはおつまみやおやつ感覚で食べられる小粒サイズ。
しかしながら、細めのラインでフルキャストすれば50m近く飛ぶためオープンエリアでも充分戦力になりえます。
巻いた感じの引き抵抗は軽く、かといって流れの緩いエリアでもしっかりと手元に伝わる感覚があり高いアピール力も特徴の一つ。
筆者も長年愛用し、これまでに干潟や河川のシャローエリアから港湾の護岸撃ちなどで用いてきましたが、いつでもどこでも誰でも使えるのがミニエントの魅力でしょう。
基本は「ただ巻き」と「3Dダート」の2つのアクションを軸に展開していくのがおすすめです。
ただ巻き時、ファスト〜スローでは表層〜中層をタイトピッチなウォブリングで泳ぎ、デッドスローではそれ以下のレンジをローリングアクションで誘えます。
また、着水後のフォールも無駄なくやや頭下がりに落ちていくので、ボトム着底も思ったより時間はかからない印象ですね。
筆者が行くポイントでは、ふわっふわっと短いテンポで誘う連続ショートダートに反応が良く、他にもミディアム〜スローなただ巻きでボトムや護岸際を舐めるように引いてドンッ!など、他のバイブレーションでは難しいアプローチもミニエントならストレスなく行えるので非常に気に入ってます。
良い点
ミニエントの最大の利点は、これ1つあれば何でもできてしまうほどの多才っぷりでしょう。
巻いても、流しても、動かしてもOKで、デイ・ナイト問わずシャローからディープエリアまでカバーでき、バイブレーションにありがちな水を切ると反応しないシーバスにもスローなアプローチで誘える利便性も兼ね備えています。
とくに動かす釣りにおいては高いレスポンス力を発揮し、ダートやシェイク中もエビるなどのトラブルがほぼ無いので一撃で仕留めたいピン撃ちや手返しよくランガンしていくときにもおすすめですね。
春に欠かせない芸達者
気になる点
空気抵抗は受けにくいものの、如何せんその軽さから風にもっていかれやすいので、ピン撃ちなどはサイドハンドでの低い弾道で送り込むのも一つの方法でしょう。
また、ボトム着底まで時間を要し、沈めた際にはやや着底が分かりにくいので、スラックが出やすい荒天時などは非常に使いにくい。
ルアーサイズ的に数釣り向きですが、デカいシーバスが食った場合は基本的に丸呑みしてくれるのでバラしにくいのがメリットです。
フォールスピードやスローでも巻き心地が欲しい場合はブルーブルーの「ナレージ50」って感じです。
浮き上がりやすさからボトムをタイトに攻めにくい
使いどころ
先述したようなエリアを中心に、シャロー域やシェードに溜まったハクやボトム付近にいる甲殻類など、季節や釣り場に合わせて幅広く使い倒せるバイブレーションで、荒れた状況や足場の高い場所でなければどこでも使えそうなオールシーズン対応ルアーです。
どちらかといえば繊細にアプローチしたいときやアクセントをつけたい場面でおすすめですが、サクッと釣りを楽しみたいときにも使い勝手の良く、小〜中規模エリアで使うのがベターです。
おすすめエリア:港湾、干潟、河川
まとめ
というわけで、今回はダイワの「モアザン ミニエント57S」をご紹介しました。
ただ巻きだけでなく、得意の「3Dダート」を織り交ぜれば、これまで取りきれなかった魚も反応させられるおすすめのコンパクトバイブレーションです。
徹底した使いやすさで、これ一つで何でもできるミニエントの楽しさをぜひ味わってみてください。