【ダイワ】「ガルバ87S」の特徴とインプレ/荒れた水面を掴むファットシンキングペンシル

シンキングペンシル

リップの付いた丸みのあるファットボディにずっしりとした重さ。

見た目の愛らしさに加えて実力も確かなことから、今では多くのアングラーから支持される定番シリーズとなりました。

今回は、2016年にダイワからリリースされたシンキングペンシル「モアザン ガルバ87S」をご紹介します。

スペック

サイズ87mm
ウエイト19.3g
タイプシンキング
レンジ0〜20cm
フック#3
リング#3

特徴

大野ゆうき氏監修、モアザンブランドの人気リップ付きシンキングペンシル。

先行した「ガルバ73S」のサイズアップモデルとして発売され、ランカーシーバスも想定した#3フックを採用。

従来通りの優れた遠投性能を確保しつつ、ショートリップによって水面直下をしっかりとトレースできるのが強みとなっています。

アクションは、73Sに比べて大きくスローピッチになったワイドスイングアクションとなり、風の影響を受けたラインから起こる”横滑り”を抑制した安定感が持ち味です。

また、固定重心による泳ぎ出しの良さはもちろん、ロッドを立ててリトリーブを開始すれば水面を引き波を立ててアピールすることも可能。

その他にも、トップウォータープラグとしてドッグウォークやスプラッシュでの誘い出しもできる様々な顔を持ったシンキングペンシルです。

人気のガルバシリーズには、オリジナルの「73S」そして「87S」に加え、バチ・サヨリパターンに合わせた「ガルバスリム」、コノシロパターン等ビッグゲームに対応した「ガルバストロング」がラインナップされています。

インプレ

ふっくらとしたボディと口元のリップが愛らしいモアザンのガルバシリーズ。

その見た目から、筆者もシーバスのルアーフィッシングを本格的に始めた頃に買った思い入れあるルアーです。

その日は真夏のピーカン。

日中にも関わらず漁港内で元気にベイトを食っているシーバスたち。

ガルバをキャストからのただ巻き。

食わない、何度もキャスト。

「ボシュ!」

「!!!」

セイゴサイズながらはじめてシーバスが釣れた瞬間。

いやあ、あの緊張は忘れません。

今思えば、ロッドを立てての不安定なミディアムリトリーブがドックウォークっぽくなったんでしょう。見切られずに釣れたのかもしれません。

そんなめちゃくちゃな初心者にすら、極上のアクションでサポートしてくれるシンキングペンシル。

そして、現在もずっとタックルボックスに残り続けており、筆者と足並みをそろえて少しずつ成長してくれたルアーでもあります。

長らく使っていますが、主にシャローの河川や河口、干潟での釣果が多いです。

印象としては、流れの速いときにも強いルアー先行ドリフト向きなルアーです。

それでは、以下で詳しく紹介していきます。

良い点

ガルバシリーズの最大の特徴は、「高揚力」+「ショートリップ」を活かした水面直下のレンジキープ力でしょう。

大野さん監修のリップ付きシンキングペンシルには、元祖である「マリブ」、「グラバーHi」、「バンク」などがありますが、基本的にはそれらより浅いレンジを引くことができ、あらゆるシャローエリアに対応できる使い勝手の良いシンペンです。

また、87Sはファットで重量もあるため強風でも泳ぎが乱れにくく、実際に9mの爆風の中でもドリフトしてシーバスを連れてきてくれたこともありました。

当然、飛距離は同社の「スイッチヒッター」にも勝るとも劣らないレベルを叩き出し、ボディも衝撃に強く頑丈。

さらに、固定重心で泳ぎ出しも良く巻き感もしっかり手元に伝わります。

集中力が切れやすいタフな状況でも投げてただ巻くだけなので、初心者にもかなりおすすめできるシンキングペンシルではないでしょうか。

おそらく全国多くの釣具屋やネットで取り扱いされているルアーの一つなので、いつでも手に入れやすいところも安心ですね。

使いやすさ、飛距離、耐久性を兼ね備えた総合力の高い入門向きルアー。

気になる点

「ガルバ87S」の唯一の欠点を挙げるなら、スイムの姿勢が”尻下がり”なことでしょうか。

ただ、どちらかといえば食わせのシンペンというより、ヘッドを活かした引き波でのサーチベイトや大きなシルエットで存在感を認識させるタイプのシンペンだと思います。

そのため、流れの速いエリアや荒れた状況で使うことを想定すればそこまで気にならず、むしろここぞで使える尖った強みがあるので他のシンペンとの差別化がしやすいですね。

ミディアム〜スローリトリーブくらいが尻下がりになりすぎず釣果も良いです。

低活性や警戒心が強いときにはイマイチ。

使いどころ

中〜大規模な河川や河口、干潟での使用がおすすめで、とくに遠目でベイトの挙動やボイルが起こった場合などシーバスが表層を意識していればかなり効果的です。

また、水面がやや荒れた状況下がおすすめですが、デイゲームや凪いでいる場合では引き波やトップをドッグウォークでアプローチすると高活性のシーバスを狙い撃ちできるポテンシャルも秘めています。

ただ、淡水が混じる汽水域では浮力がやや足りずレンジが下がりやすい点には注意。

MLのロッドでも十分投げられますが、シャキッとしたM以上の硬さのロッドの方が投げやすいですね。

「73S」であればライトなタックルにも合わせやすいのでこちらもおすすめです。

おすすめエリア:河川、河口、干潟

まとめ

というわけで、今回はダイワの「モアザン ガルバ87S」をご紹介しました。

ガルバの特徴をさらに特化させた87Sサイズは、表層を丁寧に探りたいパイロットルアーとしてはもちろん、ここぞで投げたい場面や変化を加えるトップウォータープラグとしても柔軟に対応できる多才なシンペンとも言えますね。

ぜひ、ぶっ飛び系リップ付きシンキングペンシルの魅力を体感してみてください。

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