2012年に発売されて以降、圧倒的な飛距離とコンパクトサイズで遠くの魚を食わせてきた「ビットブイ」。
その遠投性能やサイズを維持しながら、さらに使いやすくなって再登場。
今回は、2017年にアピアからリリースされた「ビットブイ26」を紹介します。
スペック

| サイズ | 55mm |
| ウエイト | 26g |
| タイプ | ファストシンキング |
| レンジ | – |
| フック | #6 |
| リング | – |
特徴
村岡昌憲氏が監修した最大100mオーバーの飛距離を誇るヘビーコンパクトバイブレーション。
26gのウェイトと空気抵抗を受けにくい小型ボディから、メタルジグ並みのぶっ飛び性能を発揮。
メガバス社と共同でのリニューアルにより、前作に比べ低速域から抜群の立ち上がりとキビキビとした泳ぎでアングラーにもシーバスにもしっかりと挙動をアピールします。
また、重量系バイブにありがちな引き抵抗の重さを軽減し、ロッドアクションにも機敏に反応する柔軟性も兼備。
ヒラスズキ、フラットフィッシュ、青物など、様々なターゲットを想定した安心の#6フックと、マイクロベイトパターンや見切られる状況にも強い大場所特化の性能です。
インプレ
プレビュー
発売以降、おかっぱりの射程圏をさらに広げたメタルバイブ。
無駄な装飾を削ぎ落とした”鉛の塊”のようなデザインとアピアらしいシックな黒い瞳が特徴で、初期のビットブイは使ったことがなく比較はできないですが、リニューアル後は大幅に性能が変わったみたいです。
フロントに重心が寄りつつワイドなヘッド、テールにかけてはシャープながら全体的にソリッドな仕上がりに。

現行ではダウンサイズ版の「ビットブイ12」もあり、テールに記載されている数字で見分けることができます。
こちらはさらにコンパクト(48mm)で、軽比重の亜鉛を採用したシャロー向きメタルバイブ。
レビュー
飛距離はPE1.2号で80m程度。
10ft前後のロッドならさらに飛距離を伸ばせるものの、僕の場合どう足掻いても90m近く飛ばすのがやっとでした。
ただ、タックルや条件次第では100mもワンチャンですね。
飛行姿勢は乱れにくく横風にも強い。
ラフな天候でもお構いなしにビューン!と遥か彼方へぶっ飛びます。
ズボン!と派手な着水からやや頭下がりで速やかにフォール。
着底もわかりやすい。
立ち上がりも26gのメタルバイブとは思えないほど早く、低速でもしっかりと水を掴むレスポンスの良さを見せてくれます。
アクションは、極端な前傾姿勢から小気味良いタイトロールでブルブルとアピール。
早巻きだと少し巻き重りを感じるくらいの充分な抵抗とアクションが伝わります。
そのため、基本はミディアム〜スローでのアプローチがおすすめ。
また、ストップ&ゴーやリフト&フォールなど、重いウェイトと高いレスポンスを活かして広いレンジを効果的に攻めることにも長けています。

リフト&フォールでボトム直撃でした。
もう数メートル先。
いわゆる”未開拓エリア”へ落ちたときのワクワク感と言ったら、ですね。
ビットブイ26なら飛んで見切られにくく、かつ流されにくくでしっかり落ちて刻めるのも気に入ってるポイントです。
強風時はアップクロスだと着底も挙動も分かりにくいですが、ウェイトや水噛みの良さもあって僕なんかはこういう飛び道具があるととても助かります。
良い点
何と言っても、55mmのバイブレーションで突出した飛距離を叩き出せること。
また、低速域でのアクションやレスポンスも良いので、長い距離を従来のメタルバイブやジグとは違いブレーキをかけたようにじっくりとアプローチできるのもポイントです。
神経を使うボトム攻略においては、障害物にヘッドから当たりやすいため根掛かりにくく、タングステン素材のバイブよりも安価でコスパにも優れています。
使いどころさえハマれば、周りのアングラーより釣果を出してしまうほどの尖った性能の持ち主です。
飛距離+見切られにくさ
気になる点
スイム時に極端な前傾姿勢になるのがビットブイの特徴。
これまでの使用でも実感しましたが、低活性時やルアーに耐性のありそうな繊細なシーバス相手だとかなり難しかったです。
また、ボディが小さいためフック同士の絡みやテーリングといったトラブルがやや多かったので飛ばした先で無駄撃ちになるケースもありました。
フッキング率は落ちますが、ボディが小さく丸呑みしてくれるケースもあるので圧倒的にトラブルが減るシングルフックが個人的におすすめです。
スイム姿勢
使いどころ
河川、河口、港湾、サーフ、磯など、シャローからディープエリアの大場所に特化したメタルバイブです。
とくに、遠くのナブラやブレイク撃ちなど高活性な回遊シーバス狙いやさらに奥深くを探りたいルアーが欲しい時にあると便利。
調子が良ければただ巻きでも食いますが、雑感では立ち姿勢になりにくいリフト&フォールでの反応が良かったので、回遊待ちなど縦に広いレンジを刻みながら反応を探るアプローチがおすすめです。
おすすめ:河川/河口/干潟/港湾/サーフ/磯
まとめ
というわけで、今回はアピアの「ビットブイ26」を紹介しました。
極小ながら抜群の飛距離と高いレスポンスを備えたメタルバイブで、使いどころやアプローチさえハマればさらに釣果をプラスできる稀有なアイテムです。
手持ちのルアーを補うサブウェポンとして備えておくのもいいかもしれません。




