春になると全国各地で見られる「バチ抜け」。
しかし、期待をしながらも限られた時間で効率よく釣果を上げられずに後悔した人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は2025年にゴートゥーナインからリリースされたシンキングペンシル「スウォーム80S」をご紹介します。
スペック
サイズ | 80mm |
ウエイト | 8.6g |
タイプ | シンキング |
レンジ | 0〜40cm |
フック | #8 |
リング | #1 |
特徴
バレーヒルの新ブランド「ゴートゥーナイン」より発売された新拓也氏プロデュースの第一弾ルアー。
バチ抜け時、時間の経過における3つのパターン変化に対応したバチパターン特化型シンキングペンシル。
- 表層スピード系(時合い序盤)
- 中層フワフワ系(時合い中〜終盤)
- 表層スロー系(時合い中〜終盤)
時合いという限られた時間の中、3フェーズを1本で完結できる利便性が最大の特徴でルアーセレクトのタイムロスを産むことなく投げ続けられます。
バチを意識した独特なファットテールとあらゆるフィールドに適したサイズ感、さらに「Reproductive Swarming(=バチ抜け)」に由来した名前など多くの人が手に取りやすいこだわりの一本です。
インプレ
ブランド立ち上げからリリースまで陰ながら楽しみにしていた「スウォーム80S」。
いわゆる”バチ博士”で知られる新さんの第一弾ルアーということで、バチに特化したルアーが発売されましたね。
購入したものの僕の地元では春までバチ抜けがなく使う機会がなかったのですが、ここ最近で何度かバチ抜けに遭遇できたのでようやく期待感を持って投げることができました。
バチ抜けを一本でやり切れるということで、心躍りながらもコンセプト通りに使用してみました。
飛距離はほぼ無風時PE1号で50mくらいでしょうか。
めちゃくちゃ飛ぶってわけでもないけど、キャストしやすくアキュラシーも出しやすい。
着水後は水平にロールしながらフォール。
リトリーブ開始でゆらゆらとお尻を振るテールスイングアクションで泳ぎ出します。
抵抗感もありながら流れに漂わせてもしっかりアクションしてくれるので、低速でも非常に使いやすいのが好印象でした。
①表層スピード系のファストリトリーブではストレート系タイトスイング。
②中層フワフワ系のスローではゆったりとしたワイドスイング。
③表層スローのミディアムではゆらゆらスイング。
上記のように、リトリーブ速度によって変化する可変テールスイングアクションがスウォーム80Sの特徴で、港湾バチのようなうねる動きをイメージされてますね。
また、ロッドを上げれば引き波を出し、ロッドを下げることで水を噛みスイングがさらに大きくなるので、この変化の幅は通常のシンペンよりも顕著な印象でした。
実釣で反応が良かったのは③表層スロー系。

その後もバイトは続いたものの、時合いが進むにつれ徐々に反応がなくなったことで③を軸にあれこれ試行錯誤。

ややスピードとレンジを下げた②中層フワフワ系でなんとか追加できました。
結局、何度か釣行に行くものの①表層スピード系で反応は得られず、またの機会に試したいと思います。
良い点
バチ抜けの経過を「3フェーズ」に差別化したプロモーションの巧さ。
そして、バチの釣りで非常に重要になるロッドポジションとリトリーブ速度に柔軟に対応する可変アクション。
この点がルアーのコンセプト通りになっていて、いわゆるバチ系ルアーの懸念とされる飛距離や低抵抗感も気になることなくビギナーでも使いやすいシンキングペンシルです。
また、スウォームを投げ続ければ良いとなれば、ルアーチェンジによる”時間のロス”はもちろんのこと”感覚のズレ”に影響されることもありません。
細かい部分だけれど、一本で集中して探り切ることができるのも先発完投型ならではの良さだったりします。
また、バチを意識した派手なカラーが多めなのも魅力的ですね。
アクションとレンジの広さ
気になる点
当然ですが、特化型ルアーなので出番は少なくなりがちで、フックもリングサイズも小さいので春とはいえ元気な個体に走られるとファイトも慎重にならざるを得ません。
また、より遠くのポイントへ飛ばすとなると他のルアーに頼らざるを得ないのも気になる点でした。
シーズンやフィールドにおける汎用性
使いどころ
港湾、河川、河口、干潟などバチが出るエリアでは主力級の活躍が期待できます。
川バチでも実績があったものの、とりわけ港湾バチに特化したサイズとアクションなのでベイエリアのバチ抜け時には非常に有効。
また、ハクパターンでも有効だったので春のベイトパターンにマッチしやすいのも特徴です。
キャスト方向や着水後のカウントはもちろん、ロッドポジションやリトリーブスピードなどなど、様々なアプローチで探るのがおすすめです。
おすすめ:港湾/河川/河口/干潟
まとめ
というわけで、今回はゴートゥーナインの「スウォーム80S」をご紹介しました。
あれこれルアーを買っては悩むという負のスパイラルは誰しも一度は経験するものですが、一つのルアーで釣れるのならこれ以上ない成果。
投げ続けることで見えてくるスウォームの魅力をぜひ味わってみてください。