小型ルアーのメリット・デメリットと使いどころ

セレクション

ルアーセレクトにおいて外すことができないほど重要な小型ルアー。

今や多くのメーカーからラインナップされるカテゴリーで、年々スレが進行するシーバスに対しても非常に効果的なアイテムだったりします。

そこで、今回はシーバス向け小型ルアーのメリット・デメリットなどについて紹介していきます。

小型ルアーについて

シーバスルアーの一般的なスタンダードサイズは、ミノー/シンキングペンシルが80mm前後、バイブレーションが70mm前後となり、これよりも小さいサイズが小型ルアーと呼ばれることが多いです。

各カテゴリーで厳密に区分されているわけではないですが、以下のようなサイズレンジが多く使われています。

【カテゴリー別のサイズ感】

  • ミノー:60mm〜80mm
  • シンキングペンシル:60mm〜80mm
  • バイブレーション:45mm〜70mm

サイズが極端に小さすぎるといわゆる”外道”が釣れてしまったり、シーバスタックルでは扱いにくくなってしまうので上記を目安に検討するのがおすすめです。

これに加えて、「シルエット」「カラー」「アクション」などはルアーそれぞれで千差万別なため、一概に同じサイズのルアーであっても魚に対する存在感が大きく異なる点も考慮しておきましょう。

メリット

安定した釣果

小型ルアーの最大のメリットは、シーバスのサイズを問わず数釣りが期待できることです。

ルアーが小さいことでセイゴ〜フッコクラスも捕食しやすいだけでなく、着水音や波動など、魚へのプレッシャーが大幅に軽減されるためスレにくく、繊細で警戒心の強い大型シーバスにもかえって有効な場合もあります。

また、年間通して多くの釣り場で見かけるマイクロベイトや甲殻類にもマッチさせやすく、厳寒期や低活性時にも釣果を上げやすいメリットがあります。

  • 釣果の安定
  • スレにくい
  • 見切られにくい

操作性

次点で挙げたいのが、誰でも快適に扱える操作性の良さでしょう。

多くのルアーは軽い力でもキャストしやすく、シルエットの小ささから飛行中も空気抵抗を受けにくいメリットがあります。

また、泳ぎ出しのレスポンスの良さや低抵抗による軽い巻き心地、ピンスポットを狙える高いアキュラシー性、それらを繰り返し行える手返しの良さで疲労感なくスピーディーな釣りができるのも大きな魅力といえます。

とくに、バイブレーションにありがちなフックの糸絡みや巻き疲れで困る場合には、小型でトラブルレス設計のバイブレーションの方が断然タイムロスも減り釣果アップに繋がるケースもあります。

  • 快適性
  • 高レスポンス
  • 高アキュラシー

低価格

メーカーや各製品によって差はありますが、大きいルアーに比べて流通も豊富で低価格で販売されていることが多いです。

定番はダイワのエントリーシリーズとして人気の「シーバスハンター」で、コスパも良くビギナーにも使いやすいルアーが揃っています。

また、小型ルアーはルアーボックスのスペースを取らず身軽に釣行できるのも特徴。

バリエーションを揃えて効率よく釣りをしたいビギナーやライト層には重要なポイントといえますね。

  • リーズナブル
  • 入手しやすい
  • 携行しやすい

デメリット

サイズダウン

サイズを選ばないことで釣果が安定する反面、こうした数釣りで場荒れやスレが進行し、結果的に大型シーバスに警戒され釣りにくくなるだけでなく、コノシロや落ち鮎といった大きいベイトパターンでもサイズアップのチャンスを逃してしまいます。

また、小型ルアーの場合、#12〜#8フック、#2リングが採用されていることが多く、不意の大型シーバスとのファイトにも慎重にならざるを得ません。

せっかくの機会で大物を逃してしまうと精神的ダメージも大きいだけに、フィールドやベイトパターンに合った使い分けが非常に重要になります。

  • サイズアップしにくい
  • 対大型シーバスに不向き

アピール力が低い

空気抵抗を受けにくい反面、軽量なルアーが多く飛距離が短いのが大きな欠点。

さらに、小さいほど相対的にアピール力が低くなります。

例えば、高活性時や大量にベイトが混在しているとき、あるいは大場所や荒天時などはルアーを見つけてもらいにくいのがデメリット。

とくに細いシルエットのミノーやシンペンは波動も視覚的効果も弱いため、特定の状況以外ではハマりにくいのも特徴です。

小型ルアーは釣果も得やすくスレ対策にも最適ですが、粘りすぎてタイムロスに繋がったり遠くのフレッシュな魚を逃してしまわないよう注意したいです。

  • 飛距離が短い
  • アピール力が低い
  • タイムロスに繋がりやすい

低感度

軽量で低抵抗なルアーが多いため、全体的に感度が低いのが欠点です。

キャスト後の着水〜着底感度とリーリング時の波動や抵抗感の低さや視覚的な見つけにくさなどから、慣れないうちはルアーがどこにあって何をしているかわかりにくいかもしれません。

また、アクションの微弱なルアーは、太いリーダーだと風や波の干渉を受けやすくリーダーの方が目立って釣果が極端に落ちるので12lb以下まで細くするのがおすすめです。

このへんは、アクションが微弱な超小型・細身のルアーほど意識したい点です。

  • ルアーの挙動がわかりにくい
  • 細いリーダー推奨

使いどころ

春〜初夏のマイクロベイトパターンでの使用が代表的です。

また、小〜中規模な河川や河口、シャローエリアが広がる干潟や小型ベイトの多い汽水湖、足元やピンスポット狙いの橋脚や水門周り、港湾などもおすすめです。

警戒心が高くスレやすい居着きシーバスにはとても有効で、近距離戦に強いルアーが多いのも特徴。

小型ルアーは、スレ対策の切り札としてはもちろん長時間の釣行や身近な場所でサクッと釣りたいときにも最適です。

おすすめルアー

例えば、「シリテンバイブ53」はバイブレーションながら静音性の高いシリコン素材と超コンパクトサイズで護岸撃ちでも見切られにくくプレッシャーを与えにくいです。

「ベイソールミノー73S」は、小型シャッドらしい高いレスポンスと軽快な操作性で30m圏内のシーバスに対しただ巻きやロッドワークなど自在なアプローチが可能。

「ガルバ73S」は、小型の欠点をうまくカバーした飛距離と表層のレンジキープ力に優れたシンペン。

まとめ

今回は小型ルアーのメリット・デメリットと使いどころについて紹介しました。

小型ルアーにもそれぞれ多種多様な特徴があり、上記で挙げたポイントをさらに特化、改善したモデルも多数ラインナップされています。

現状の課題や自身の釣り場に適したルアーを選ぶことでさらに釣果を伸ばせるはずです。