【邪道】「冷斬(20g)」の特徴とインプレ/隠れた名作は60mmサイズの超遠距離型シンペン?

ミノー

シーバスに限らず、青物やフラットフィッシュにも実績が高く圧倒的な飛距離が魅力のメタルジグ。

様々な形状から特徴も異なりますが、なかでもひときわ個性的なルアーを揃える邪道ならではのジグが”メタルスイミングミノー”。

今回は、2019年に邪道からリリースされたメタルジグ「冷斬(レザン)20g」をご紹介します。

スペック

サイズ60mm
ウエイト20g
タイプシンキング
レンジ50cm〜70cm
フック#8
リング#2

特徴

「JADO PRODUCTS」代表の藤澤周郷氏が開発した新感覚のミノーライクなメタルジグ。

奇抜な見た目のジグながら、巻けばウォブリングアクションでアピールし時折起こす千鳥アクションによってバイトを誘発。

さらに、ロッドアクションを入れれば縦横自在に反応しながらも、テーリングなどによるトラブル率は大幅に軽減された設計となっています。

ジグとしては欠かせない抜群の遠投性能を誇り、ただ巻きでの不規則なアクションとジャークからのフォールで広範囲を誘えるメタルスイミングミノーはあらゆる魚を射程に収めます。

現在では2g、5g、10g、20g、30g、40gとウェイトごとに豊富なラインナップがあり、20gはフロントにシングルアシストフック1本、リアに#8のトレブルフックを搭載したシーバスに最適なモデルとなっています。

インプレ

昨今のプラグ系ルアーは大幅に飛距離が向上したものの、逆風下やもうひと伸び欲しい場面で頼りになるのがメタルジグ。

筆者は普段ジグの使用率はあまり高くないので冷斬もイマイチ使用感がわからなかったんですが、今回インプレも兼ねて再度じっくり使ってみることにしました。

ざっくりですが、飛距離はPE1.2号の9ft台MLロッドで80m〜90m飛んで安定した姿勢も印象的でした。

着水後はやや後方重心にフラッフラッとスライドフォールしながらスローで沈み、ジグながらリーリングを開始すればレスポンスも悪くないです。

巻いた最初の印象は「泳ぐジグ」。

流れの変化も手元にしっかり伝わります。

スローに巻けばタイトに、速めに巻けばワイドにパタパタとウォブリングアクションしますが、流れを受けすぎると暴れたり浮き上がりすぎるのでミディアム〜スロー中心に展開するのがおすすめ。

また、ロッドアクションを入れた連続ジャークも可能で縦方向への短いダートを繰り出します。

こうした動かす釣りにおいて重要なトラブル率に関しては控えめにいってもゼロに近く、ここは冷斬の特筆すべき点でしょう。

実釣において印象的なのは、厳寒期である1月の釣行でなんとかキャッチした3本。

アベレージサイズがばかりでしたが、結果が欲しい場面で頼りになるルアーです。

良い点

邪道の鉄板バイブレーション「冷音(レイン)」同様、冷斬もかなりのトラブルレス設計となっており、体感としてはジャークやスプラッシュを混ぜても20キャストに1回あるかないかという程度でほぼ皆無と言っても差し支えないくらいです。

とりわけ、手返しが悪くなりがちな遠投系ルアーにおいてのトラブルの少なさは釣果やタイムロスにも直結するためかなり評価できる点ですね。

また、冷斬に関してはジグというよりも感覚的にはシンペンとしてアプローチした方が活かしやすいかなという印象で、表面の波のような突起からリーリング時は流れを感じやすいだけでなく遠くの表層を60mmのシルエットでゆっくり引けるという点もあわせて唯一無二と言えます。

ジグとしては標準的な価格ですが、ぶっ飛び系シンペンやミノーと比べると圧倒的に安くはじめからフックが付属している点も大きなアドバンテージでしょう。

デイゲームの定番色に加えて、パール系やチャート系といったナイトゲームのシーバスにも実績があるカラーラインナップも嬉しいポイントです。

抜群の飛距離と飛行姿勢+シャローをゆっくり探れて見切られにくい

気になる点

見た目が完全にジグなのでイマイチ使い方や使いどころを見出すのが難しいかもしれません。

メタルジグという基本スペックはあるものの、飛距離もジグというカテゴリーにおいてはいたって凡庸で、素早くフォールさせ軽快にしゃくって手返しよくサーチしたり要所要所でよりスローに沈めてアプローチしたいときは他のジグに優位性があります。

また、尻下がりかつリアにトレブルフックが付いているジグなのでシャローエリアでは根掛かりにも注意したいところです。

特徴が掴みにくい

使いどころ

ショアキャスティングにおける強い味方で、中〜大規模な河川や河口、干潟を中心に港湾やサーフや磯などかなり幅広く使えます。

基本は超遠距離用の小型シンペンとして回遊シーバスのボイル撃ちに潮目やブレイク狙いなど有効で、荒れた状況下でもしっかり飛んで泳いでくれます。

浮き上がりが早いものの任意でレンジはかなり広く調整できるので、シャローエリアなら表層〜ボトムまで対応でき橋脚でのドリフトも非常におすすめです。

べた凪や流れが緩慢な見切られやすいときにはアクションを入れるなど、状況に合わせてジグorシンペンで使い分けると面白いかもしれません。

シーバスにおいては20gが様々なシチュエーションに対応しやすいので最初の1本としてもこちらのモデルがおすすめです。

おすすめエリア:河川、河口、干潟、港湾、サーフ、磯

まとめ

というわけで、今回は邪道の「冷斬(レザン)20g」をご紹介しました。

個人的な感想としては、ジグという名のレッテルを外せば大きなポテンシャルを秘めたぶっ飛び小型シンペンという印象です。

細部においては各カテゴリーの優れたルアーに劣るものの、トラブルレス設計にくわえて多彩なアクションも持ち合わせた邪道らしい個性を発揮してくれるのではないでしょうか。

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