【ナレージ65】インプレ/スロー系バイブの筆頭格

バイブレーション

「飛んで沈んで、だけどスローに引ける!」をキャッチコピーに多くのアングラーから人気を集めた新機軸バイブレーション。

今回は、2014年にブルーブルーからリリースされた「ナレージ65」を紹介します。

スペック

サイズ65mm
ウエイト17g
タイプシンキング
レンジ
フック#8
リング#2

特徴

村岡昌憲氏が代表を務めるブルーブルーから発売されたリップ付き樹脂製バイブレーション。

従来のバイブレーションにみられる、スピーディーに広範囲をアピールできるような特徴とは異なる性能を有する”スロー系バイブ”。

最大の特徴でもあるリップにくわえてヘッド、背中で水を受けることで確かな抵抗感と高いレンジキープ力を生み出し、低速域でも充分な引き心地を実現。

魚に違和感を与えにくい水平なスイム姿勢も大きなアドバンテージとなります。

また、動かしても糸絡みを起こしにくいトラブルレス設計で、リフト&フォールやショートピッチジャークといったロッドアクションにも柔軟に対応可能。

これまで難しかったボトムのスロー引きも容易に行えるバイブレーションとして、シャローエリアの様々なシーンで活用できます。

インプレ

プレビュー

発売から10年以上が経った今でも多くのアングラーから寵愛されるルアー。

ナレージといえば、小さなリップと背中にかけてスリムシェイプした扁平ボディがシンボルながら、65は17gなりの程よい重厚感を感じることができますね。

レビュー

飛距離はPE1号で60m程度。

アキュラシーもそこそこ出せて狙ったところに飛ばす・落とすアプローチにも無難に対応してくれます。

着水は50に比べると派手ですが、沈下がスピーディーだし着底感度もわかりやすいですね。

そして、ナレージの特徴でもあるスパイラルフォール。

フリーフォール中に木の葉の如くヒラヒラと落ちていき、ここでバイトが出ることも何度かありました。

泳ぎ出しから手元に程よい抵抗感とアクションが伝わり、サクサク巻ける感じではないもののレスポンスの良いバイブレーションという印象です。

アクションはタイトピッチバイブレーション。

巻きスピードはミディアム〜デッドスローがおすすめです。

早巻きにも対応できるものの、かなりブレーキがかかるのでテンポの良い釣りには不向き。

また、デッドスロー時はスラロームアクションが入るため、レンジキープしながらボトムをナチュラルにアピールする際に効果的です。

3つ目のアプローチとしてはフラッシング効果を狙った平打ちアクションがあり、着水後、リフト&フォール、ショートピッチジャークなどのフォール中に「ヒラッ」っと体が傾くことでバイトを誘発します。

もちろん、ただ巻き中も自動でフラつくことがあるのでこの平打ちは非常に強力。

ブルーブルーの増井康成さんが実践する”サイドターンフォール”が有名ですし、自分の場合はシェイクリトリーブを多用してます。

低重心設計なので、テンションを抜くことができればかなり傾きやすいバイブレーションですね。

まるでストラクチャーに張り付いた地蔵の如し。

こちらも諦めずに目の前を通して食いついた一本。

他のバイブでは速すぎて食わないのか。

時折、ナレージで”時間を与える”ことで奏功するケースもあるため、なんだかんだ非常に頼りになる低速系バイブです。

良い点

先述したように、従来のバイブレーションとは異なる「水平姿勢」「レンジキープ力」「水受けの良さ」といった特徴を持っており、狙ったスポットにいるシーバスに対して高い確率で口を使わせることができます。

また、17gありながらも浮き上がりやすい設計から手前のブレイクゾーンを舐めるように引いてくることも可能。

操作性も良くリップによる根掛かり回避能力もあるため、ジグヘッドワームやローリングベイトでは不安なボトムも対処しやすいと感じました。

大前提となる飛距離も申し分なく、アクセントとなる平打ちやトラブルの少なさなど緩急自在なアプローチを快適に楽しめるのもナレージの醍醐味といえます。

総合力+ボトムアプローチ

気になる点

早巻きには不向きなので、従来のバイブレーションと棲み分けできると割り切ればかなり満足度の高いルアーです。

ただ、人気で価格も高めなので他のバイブレーションよりは手に入れにくいのが懸念点。

ルアーの扱いに不慣れな人は即ロストしてしまう可能性もあるので、よく行く釣り場や自身のスキルも考慮して検討するのが良いでしょう。

価格

使いどころ

河川や河口のアップクロス、干潟などのボトム攻略を中心に、橋脚や常夜灯周りで食い渋るシーバスにもおすすめ。

ゆっくり巻いても、動かしてもOKなのでデイ・ナイト問わず高い実績が期待できます。

また、飛距離やレンジキープの安定感もあり、どんな状況でもある程度こなせる汎用性も持ち味でしょう。

ベイトが小さい、沈みすぎる、手前のピン撃ちなどにはテクニカルで食わせに強いダウンサイズモデルの「ナレージ50」が向いてます。

おすすめ:河川/河口/干潟/港湾

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まとめ

今回は、ブルーブルーの「ナレージ65」を紹介しました。

革新的なリップ付きバイブレーションとして今もなお人気を集めるルアーの一つで、スロー+平打ちを織り交ぜながら中層以下を攻略できる稀有なバイブレーションです。

シーバスルアーも年々多様化するなかアングラーの選択肢も広がったことで、こうしたルアーで攻略の幅を広げてみるのもいいかもしれません。