大きな瞳と丸い体で引き波を立てながら泳ぐ姿は、ルアー界でもトップクラスの愛らしさ。
そんな、ついつい「使いたくなる」と思えるアイテムも僕ら釣り人のモチベを上げる大事な要素かもしれません。
今回は、2011年にアイマ(アムズデザイン)からリリースされた「モルモ80」を紹介します。
スペック

サイズ | 80mm |
ウエイト | 12g |
タイプ | フローティング |
レンジ | 0〜20cm |
フック | #6 |
リング | #3 |
特徴
「湾奥のプリンス」こと大野ゆうき氏とアムズデザインの共同開発により誕生したウェイクベイト。
重心移動式による充分な飛距離と高浮力設計+サーキットボードにより、素早く軽快な立ち上がりから水面直下ギリギリを広範囲にアピール可能。
ただ巻きのみで使える程よいウォブンロールアクションは、スロー〜デッドスローでは引き波を立ててゆらゆらと誘い、スピードを上げれば潜行しモコモコとアプローチ。
ロッド操作や巻きスピードによって表層の絶妙なレンジをコントロールでき、水深の浅い干潟や河川では非常に心強い存在です。
インプレ
プレビュー
大きな瞳とファットなボディに惹かれて当時思わず買っちゃったルアー。
リップに楕円形のサーキットボードを採用してるのも珍しく、自分の周りでは使ってるアングラーも少ないので意外と非主流派だったりします。
とはいえ、ヴィジュアルだけでなく中身も魅力的なのがこのモルモ。
「ピース80」のプロトを改良し製品版されたことから、ある意味で親族的なルアーだったりします。
後継の「ピース80S」と比べても面影を感じるので、モルモを気に入ったならぜひ使ってみてください。
レビュー
飛距離はPE1号で40m程度。
いかにも鈍重な見た目ですが、ウェイクベイトとしては及第点という印象。
荒天時は使えませんが、穏やかな場所であれば充分戦力になります。
着水後は軽い入力でウェイトが戻り、くわえて巻き出しの軽さが良いですね。
立ち上がりからレスポンスよく水を受けて泳ぎながらも、手元には重いと感じるほど抵抗感はないので非常に快適です。
アクションは弱めのウォブンロール。
アイマには「アイボーン」や「コモモⅡ」などがありますが、モルモは引き波を立てやすくバランスの良いアクションという印象。
巻きスピードはミディアム〜デッドスローまで対応し、巻く・止めるといったクイックな動きにもそこそこ良いレスポンスを見せてくれます。
操作はただ巻きメインでOK。
巻きスピード+ロッドポジションの高さを調節することで水面直下の絶妙なレンジをコントロールでき、アクセントとしてドッグウォークやトゥイッチを混ぜることで食わないシーバスにも効果的です。

かわいい子には旅をさせよ。
いみじくも、そんな子にシーバスは食いついてきます。
ゴンッ!
ボシュッ!!
ドゥボゥ!!!
「えっ!」
こっちが準備してないくらい、いろいろなバイトが楽しめるのもこのルアーの魅力。
一番のハイライトは、ハゼ食ってたシーバスに対して激浅な牡蠣殻スレスレをドリフトさせて釣れたことでしょう。
シーバスをはじめた頃から使っている愛着あるルアーです。
良い点
他のウェイクベイトに比べて、巻き心地の軽さと操作性の良さが大きな魅力。
とくに、ダウンクロスでもアクションが派手になりすぎずナチュラルに誘え、止水域やベタ凪時にも引き波やトゥイッチを入れることで見切られにくいのがモルモ。
早く巻けばウォブリング、スロー時はローリングアクションがメインになり、天候や状況に応じてバランスよく対応できるのも強みだと思います。
軽快かつ優れた操作性
気になる点
横風や向かい風に弱く飛距離の安定性が弱点といえます。
軽快さが魅力な反面、「コモモⅡ90」のようにゆっくり巻いても強い抵抗感が欲しい人にはちょっと不向きかも。
また、長らく使ってみて他のウェイクベイトに比べるとフッキング率がやや低かったことも気になりました。
それと、流通量が少ないので手に入れにくいのが難点です。
安定感
使いどころ
風に弱いので内湾の干潟や河川などが最適で、根掛かりやすい超シャローゾーンや汽水湖に多い藻の上を引きたいときにもおすすめです。
ハクやアミといったマイクロベイトの他、イナッコ、稚鮎など多くのシーズンで使える良さがあり、シャローに差したやる気のあるシーバスを狙うにも最適。
小〜中規模のシャローエリアであればかなり使い勝手の良いルアーだと思います。
おすすめ:干潟/河川/河口/港湾
まとめ
というわけで、今回はアイマの「モルモ80」を紹介しました。
その独特な見た目はもちろん、止水域でも流れの中でも軽快かつ多彩なアプローチで誘える魅力たっぷりなウェイクベイトです。