今回は、主なシーバスルアーの種類と選び方についてご紹介します。
これからルアー(擬似餌)を用いてシーバス釣りを始める方にとっては、各特徴や使いどころを理解するだけでも釣果に大きく差が出てきます。
過去に同じような経験をした筆者の視点から、なるべく簡潔にわかりやすくを意識したのでぜひ参考にしてみてくださいね。
シーバスルアーについて
現在では、様々な魚種をターゲットにしたルアーが存在しますが、一般的なシーバスルアーは小魚(イワシやボラの稚魚など)に近い見た目やサイズを意識したのものが多く、60〜150mmサイズが最もラインナップが豊富です。
なかには虫(ゴカイなど)やサヨリに寄せた細長い棒状のルアー、コノシロなどの大きなベイトフィッシュを意識したビッグベイトと呼ばれる200mm前後のものも存在しますが、最初は前述した小魚寄りのルアーを選ぶのがおすすめですね。
素材
大きく分けてルアーには硬いものと軟らかいものの2種類があります。
ハードルアー:硬質プラスチック、木、金属など
ソフトルアー:軟質プラスチック
ハードルアーはプラスチック製の「ミノー」や「シンキングペンシル」、鉛を用いた「メタルバイブレーション」が代表的で、ソフトルアーは軟らかい塩ビ素材を用いた「ワーム」に使われます。
それぞれに特徴がありますが、とくにハードルアーは多種多様で使いどころも様々なので、実際に使いながら特性を理解していくのがおすすめです。
タイプ
シーバス用ルアーには大きく分けると以下のタイプがあり、水中(海水)で浮沈するかどうかを表記しています。
F:フローティング(浮く)
SP:サスペンド(止まる)
S:シンキング(沈む)
他にもゆっくり沈む「SS:スローシンキング」や素早く沈む「HS:ヘヴィシンキング」など様々なタイプがありますが、淡水が絡む汽水域や河川などでは表記よりもやや沈みやすくなる場合があります。
選び方
表記例
次に、実際ルアーを選ぶにあたっての見方について解説していきます。
例えば、シマノの定番ミノー「サイレントアサシン99F AR-C」の場合、「サイズ:80mm」「タイプ:フローティング」となり、シマノ独自の重心移動機構「AR-Cシステム」が搭載されたルアーとなります。
また、ダイワのメタルバイブレーション「リアルスティール TG30」の場合、高比重の「タングステン」素材を搭載した「ウエイト:30g」になり、素材からかなり重めのシンキングタイプということがわかります。
ルアーによって表記が異なったり名称のみ書かれている場合がありますが、一般的には「ルアー名称、サイズorウエイト、タイプ」といった表記が多く、その他はパッケージや公式HPに記載されていることが多いので購入前にチェックしておくと安心ですね。
おすすめチェックリスト
- サイズ
- ウエイト
- タイプ
- 潜行レンジ
- アクション
- カラー
というわけで、これから使うルアーがどんな素材やタイプかわかれば状況に応じた使い分けもできるのでぜひ参考にしてみてください。
それでは、以下でシーバスルアーの種類やタイプについて紹介していきます。
各種シーバスルアー
ミノー
シーバスルアーで最も主流なのが「ミノー」で、大小様々なメーカーからリリースされています。
ルアーによって特徴はかなり異なりますが、シーバスに対して適度にアピールしつつも幅広いリトリーブスピードに対応したものが多く、シーバスルアーを揃えるにあたって最も重要なカテゴリーの一つと言えるでしょう。
リップの付いた「シャッドミノー」は、水を掴んで潜行レンジをキープしやすくアピール力も強いのが特徴で、巻いたときの振動が手に伝わりやすいため入門ルアーとしても人気があります。
シマノ「サイレントアサシン」、ラパラ「カウントダウン」など
「リップレスミノー」は、ヘッドで水を受け流すことでナチュラルなアクションが出せることが利点です。
河川・河口など流れが伴う状況でもシーバスに違和感を与えにくく、スローに巻いてアプローチすることが多いです。
アイマ「コモモ」、バレーヒル「スーサン」など
シンキングペンシル
ミノーに比べて控えめなアクションが特徴なのが「シンキングペンシル」です。
文字どうりシンキングタイプのルアーでゆっくり巻いてアプローチすることが得意なルアーなため、シーバスの視認性が落ちるナイトゲームを中心に使用するのが効果的です。
リップレスミノー同様に水を受け流す働きがあるため、流れのある状況下ではとくに違和感を与えにくくシーバスがスレにくいのも大きな利点です。
ダイワ「スイッチヒッター」、ブルーブルー「スネコン」など
バイブレーション
シーバスルアーの中でもとりわけアピール力が高いのが「バイブレーション」で、プラスチックのABS樹脂製(プラグ系)や鉛を用いたメタル製(鉄板系)が一般的です。
抜群の飛距離とアピール力、さらにシンキングタイプの特性を活かして広いエリアとレンジをサーチできるメリットがあります。
小型の10g前後であればピンポイントやシャローレンジ、高比重で20g以上のヘヴィシンキングタイプはさらに遠くのディープレンジまでも攻略できます。
ただ巻きやリフト&フォールで誘うのが基本ですが、サイズや重さによって特徴も異なるのでフィールドに合わせた使い分けが重要です。
バスデイ「レンジバイブ」、メガバス「オニマル」など
スピンテール
バイブレーション同様にデイゲームで便利なのが「スピンテール」で、後方のテール部分に回転するブレードが付いているのが特徴です。
こちらもただ巻きのみで使うことができ、小粒なサイズのわりに飛距離も優秀でボトムを広範囲にアピールできる良さがあります。
また、浮き上がりにくい性質から足場の高い堤防でも足元まで深いレンジを探れるのもポイントですね。
メジャークラフト「ジグパラスピン」、マドネス「バクリースピン」など
ジグヘッドワーム
金属製のジグヘッドにシャッドテールワームを取り付けることで、小魚のようにナチュラルに誘えるのが「ジグヘッドワーム」です。
基本的にはシンキングペンシル同様にただ巻きで誘えるのはもちろんですが、ロッドを動かして誘うリフト&フォールやダートなど様々なアプローチが可能で、デイ・ナイト問わず投入しやすい汎用性の高さも魅力でしょう。
ジグヘッドとワームの組み合わせも多種多様ですが、コアマン「VJ」のように一体型で販売されているものも人気があります。
ダイワ「ミドルアッパー」、コアマン「アルカリ」など
メタルジグ
青物狙いで使われることの多い「メタルジグ」ですが、堤防やサーフを中心にシーバスにも効果を発揮してくれます。
金属製に加えて風の抵抗を受けにくいことから圧倒的な飛距離を出すことが可能で、遠くの潮目やナブラを狙いたいときやボトムのシーバスを狙いたいときにおすすめです。
とくにリフト&フォールでの縦の動きがおすすめで、ただ巻きでは反応しなかった魚が食ってくるパターンもあります。
水面が荒れた状況でもしっかりと広範囲にアプローチできる点もポイントでしょう。
コアマン「ゼッタイ」、邪道「冷斬」など
まとめ
近年のルアーは飛距離が大幅にアップしただけでなく、ただ巻きだけで釣れるルアーも豊富に揃っています。
それぞれの特徴を理解した上で、自分に合ったお気に入りのルアーを探してみましょう。