今やシンキングペンシルの定番ともいえるのが「ガルバ」。
現在では様々な派生型がリリースされているものの、シリーズのオリジナルモデルは変わらぬ人気を得ており、これから釣りを始める人の中にも使ってみたいと思うアングラーは多いのではないでしょうか。
そこで、今回は2015年にダイワからリリースされたシンキングペンシル「モアザン ガルバ73S」をご紹介します。
スペック
サイズ | 73mm |
ウエイト | 12.8g |
タイプ | シンキング |
レンジ | 0〜20cm |
フック | #8 |
リング | #2 |
特徴
ポップシークルー(PSC)の代表を務める大野ゆうき氏が監修した、モアザンブランドの定番リップ付きシンキングペンシル。
前面の絶妙なショートリップと揚力のあるファットボディによって巻き出しから素早く浮き上がり、しっかりと水を掴みながら表層をレンジキープできるのが最大の強み。
軽快なキャストから生まれる優れた飛距離や固定重心による泳ぎ出しの良さはもちろん、スローピッチなスイングアクションはスレにも強く、ロッドの角度やアクションによっては引き波やドッグウォークといったトップとしての万能さも併せ持ちます。
オールシーズンあらゆる状況下のフィールドに適応しやすいサイズとレンジ設定、誰でもただ巻きだけで水面直下を誘える使用感の良さもガルバならではの魅力でしょう。
インプレ
シーバスアングラーなら一度は使ったことあるんじゃないかってくらい有名なルアー。
”リップ付きシンキングペンシル”という稀有なカテゴリーの先駆けとなった「マリブ78」「グラバーhi」などに続きリリースされ、今や大野さんの代名詞ともいえるジャンルとして確立されてます。
筆者も長く愛用しているお気に入りシリーズで、73Sはシーズン序盤〜中盤でとくに多用するシンペン。
今さらですが、その使用感を書いていこうと思います。
キャストフィールは素晴らしく、平均59mの飛距離は同サイズのぶっ飛び系シンペンに劣らず、キャストが苦手な人でも充分に遠くへ飛ばすことが可能でしょう。
小型、リップ、固定重心というのを忘れてしまいます。
着水後、尻下がりの弱いロールアクションでゆっくり落ちていきここでバイトが出ることも多数。
泳ぎ出しも悪くなく、巻いた瞬間から水を噛んですぐに表層へ向けて浮上するので早めに任意のレンジでアプローチできます。
ただ巻きはミディアム〜デッドスローが良好で、スピードを上げるほどスイングアクションの幅がワイドになり一回り大きい「ガルバ87S」よりもピッチが速いのが特徴。
他の小型シンペンに比べて水噛みが良いので、巻き感がほしい人には大きなメリットです。
さらに、ロッドを立てれば引き波を出して誘うことも可能。
ドリフトはルアー先行向きと感じますが、ライン先行で流しても僅かな”引っ張る力”さえあればフローティング並みに沈まずスローにアプローチできます。
また、トゥイッチやフォールも効果的で、筆者のメインエリアではアクションを混ぜた方がめちゃくちゃ効く場合もありますね。
これでデイゲームはトップとしても使えるんだから。
ちなみに、73Sやスリム80Sはロッドアクション入れる際も断然使いやすいです。
「ガルバ一択」。
そうやって投げときゃあ、シーバスがくっついて来てくれたことが何度もありました。
良い点
このルアーのスペック的な特徴として。
サイズ(73mm)の割にウェイト(12.8g)がある。
ヘッドが反り上がり、先端にショートリップが付いている。
揚力のあるファットボディ。
固定重心タイプ。
尻下がりのスイングアクション。
こうした最良設計のもとで、汎用性の高さ、快適な遠投性能、浮き上がりと水噛みの良さ、レンジキープ力など様々な恩恵をもたらしてると言えるでしょう。
特にハク〜イナッコパターンで無類の強さを発揮し、他にもアミやバチパターンでも実績がありました。
くわえて、ボディも衝撃に強く頑丈でゴロタ場の根掛かりゾーンではワイドリップを活かしてある程度回避できるメリットもあります。
こうした良さがあるからこそ、従来のシンペンに比べて毎回ブレイクギリギリを攻められるだけでなく、荒れた状況でも風や波に影響されにくいため非常にコスパの良いルアーだと感じます。
総合力の高い超入門向きルアー
気になる点
巻けば即浮上するため、中層以下をトレースできないのが特徴です。
このへんは使い方を把握しておけば割り切れますが、他のぶっ飛びシンペンよりも沈下が遅く広いレンジをカバーしにくい点があり、スイムの姿勢もやや”尻下がり”なので状況によっては見切られる原因にもなります。
ぶっ飛び系や食わせ系の特化型に比べて劣り、大型が絡みやすいシーズンやポイントではやや不安なフックサイズという点も理解しておきましょう。
ターゲットレンジは表層のみ
使いどころ
河川や河口、干潟で飛距離を活かせる中〜大場所での使用がおすすめ。
とりわけ、シャローエリアの表層を意識したシーバスには非常に有効で、春先〜夏にかけてラフな天候でも水面直下をアプローチさせたい場合に適しています。
その他、日中や常夜灯下、凪いでいるシーンではロッドアクションを入れたデイゲーム的なアプローチも強いので、ただ巻きと組み合わせながら試してみましょう。
8〜9ft台(ML〜M)のロッドであれば、オールシーズン誰でも使いやすいシンキングペンシルです。
おすすめ:河川/河口/干潟
まとめ
というわけで、今回はダイワの「モアザン ガルバ73S」をご紹介しました。
飛ぶ・泳ぐ・食わせるをバランス良く備えながら、多くのアングラーが水面直下を攻略しやすい設計にされた定番リップ付きシンキングペンシル。
サーチベイトとしてはもちろん、他のルアーで反応がないときのフォローベイトとしても役立つオリジナルモデルのガルバをぜひ試してみてください。