シーバスアングラーにはあまり馴染みのないチャターベイト。
さらに、後方にブレードが付いていて一見するとスピンテールのようなデザインなのに半回転しかしないという謎めいたこのルアー。
今回は、2016年にコアマンからリリースされた「BC-26 BACKCHATTER」を紹介します。
スペック

| サイズ | 88mm |
| ウエイト | 26g |
| タイプ | シンキング |
| レンジ | – |
| フック | #4(CD-21) |
| リング | #2 |
特徴
弦川隆氏が3年の開発を経てリリースに至った全く新しいジャンルのルアー。
ハーフスピンブレードにより連結部がカクカクと動作することで、これまでにないイレギュラーなチャターアクションを披露。
また、26gのメタルボディから抜群の飛距離を誇り、浮き上がりの良い性能から浅いレンジを引いてくることができます。
操作はシンプルで、投げてただ巻きするだけ。
ブレードのフラッシングにくわえてボディが激しく揺れる予測不能な”千鳥りアクション”を自動で起こすことができ、従来のルアーでは獲りきれなかったシーバスも反応させることが可能。
ダブルフック(CD-21)を下部にも装着することができ、フッキング率をさらに高めて使用することもできます。
インプレ
プレビュー
この、使ってみたい欲に駆られて手に取った「BC-26」。
”予測不能”ってのはシーバスに限らず、アングラーの心もノックしますね。
さて、ボディは小型で細長くテール部にブレード(Coreman BLADE#1+)付いており、ラインアイと上下に2箇所のフックアイ。
このフックアイの近くに凸状のストッパーがあり、ダブルフックをカチッと挟むことで固定することができます。
さらに、やや尻下がりのテールアイにスイベル無し(リングのみ)でブレードついているのもポイント。
半回転に制御されていることから、ブレードが時計仕掛けのようにアクションのトリガーの役目を担っているように感じますね。
一見コアマンのPBと似てますが、「BC-26」はスリムボディでブレードが完全に回転しないというのが大きな特徴です。
レビュー
飛距離はPE1.2号で75m程度。
キャストは軽快で、天候に影響されにくく安定して遥か彼方へ飛んでくれます。
長めのロッドならさらに飛ばすことも可能ですが、9ft前後のMLロッドでも扱いやすくタックルを選ばないのも特徴です。
着水は派手すぎず、スボッと落ちたらロール混じりのアクションで沈下し着底感度も高め。
立ち上がりは鈍重気味ですが、程よくウェイトや抵抗感を感じることができ即座に浮上を開始。
アクションは、ハイアピールなロール+スライドアクションという印象で、体を傾けながら不規則にカクッカクッと泳ぎます。
これがいわゆる”BCアクション”か、パニック状態の小型ベイトをうまく再現できてるなって感じです。
手元には本当に不規則なリズムでアクションが伝わってくるのがわかるものの、同ウェイトのバイブレーションやスピンテールほど重さや疲労感が少ないのもポイント。
基本はミディアム〜スローリトリーブが最適で、レンジは約50cm前後をロッドポジションやリトリーブ速度で調整可能です。

ただ巻きでした。
26gありながら浮き上がりやすいので、アップクロスからでも表層付近を引きやすいです。

スロー気味に巻きつつスッと落とした瞬間ドン。
こいつはめちゃくちゃ旨そうにBC食ってますね。
バイブレーションで反応がなくなり、流れも緩くなり、でも遠くから表層レンジを攻めたいときにも活躍してくれます。
良い点
何と言っても、このルアーならではの独特なアクション。
慣れないうちは「エビった?」とか「これでいいのか?」って疑心暗鬼になりますが、この不自然さこそ自然なアクション。
さらに、抜群の飛距離と浮き上がりやすさという特性も兼ね備えており、ジグやメタルバイブよりも着水点から表層をスローに通すことができるもの利点でしょう。
誰でも扱いやすいシンプルな操作性やシーズンを問わないサイズ感も魅力といえます。
飛距離+千鳥チャターアクション
気になる点
大場所のデイゲームで効果的な飛距離や強波動など、広範囲をスピーディーに探れるジグやメタルバイブよりも基本性能で劣るため、あくまでルアーローテのワンポイント要員な印象を受けました。
また、その見た目はもちろん慣れるまでは従来のルアーよりも使いどころが見えにくいという弊害もあります。
価格もやや高めなのでコスパが良いかと言われれば微妙ですね。
実用性
使いどころ
河川、河口、干潟、港湾、サーフといった中〜大規模エリアでとくにおすすめ。
基本は、飛距離を活かした活性の高い回遊シーバス狙いが最適で、汽水湖や内湾に多い小型ベイトにもマッチします。
風の強い冬や外洋に面したポイント、遠くのナブラ撃ちや潮目をゆっくり通したい時など、他のルアーでは対処しきれないシーンで効果的です。
おすすめ:河川/河口/干潟/港湾/サーフ/磯
まとめ
というわけで、今回はコアマンの「BC-26 バックチャター」を紹介しました。
その革新的なデザインと稀有な特性は必ずしも主役ではないものの、特定の状況で活躍できるぶっ飛びイレギュラーアクションを発揮します。




