釣れるルアーが「シーバスのえさ」と形容されるように、”異物”をいかに”本物”にみせるかがルアーフィッシングの醍醐味。
かつて爆発的な人気を得たシンキングペンシルは、今もなお多くのアングラーから支持される切り札です。
今回は、2016年にブルーブルーからリリースされた「スネコン90S」を紹介します。
スペック

| サイズ | 90mm |
| ウエイト | 15g |
| タイプ | シンキング |
| レンジ | 20cm |
| フック | #6 |
| リング | #3 |
特徴
村岡昌憲氏が代表を務めるブルーブルーの傑作シンキングペンシル。
近年、YouTubeやSNSの情報共有によりあらゆるユーザーから支持された130Sに続きダウンサイジングモデルの「スネコン90S」が登場。
流れの中で描く超ワイドS字軌道にくわえ、内部の各ウェイトが不規則に動くことで起こる予測不能なアンバランスさが意図的にも偶発的にもバイトを誘発できるダッチロールアクション。
小型化したことでライトタックルでも様々なフィールドで使用できる手軽さがありながら、大型シーバスにも対応できるフックを搭載。
”スネークコンプレックス”がコンセプトにあるように、この擬似的な蛇を使いこなすことで新たな釣りの楽しさが見えてきます。
インプレ
プレビュー
頭部のラダー構造以外は至ってシンペンらしいフォルムですが、内部には微細に移動するいくつものウエイトボールが搭載されカラカラと高めのサウンドが鳴るのもポイント。
シンペンながら、水中では魚を寄せる効果も高そうです。
レビュー
飛距離はPE1号で45m程度。
アキュラシーは高い方ですが、風の影響を受けやすいため使いどころを選びます。
着水時の静音性もありながら沈下もスロー。
アクションはS字を描くワイドスラロームで、流れに乗せることで水平姿勢をキープしてくれます。
主にスロー〜デッドスローでの使用がメインになりますが、緩急をつけたストップ&ゴーもおすすめ。
ライン先行でのドリフトがもっとも好反応でしたが、ストップ&ゴーやトゥイッチなど意外と多くのアプローチが展開できるのも魅力です。
とりわけ、スネコンに関してはスレたシーバスに対してもバイト率が頭一つ抜けていた印象でタフなシーンではとくに貴重な戦力です。

アップクロスからのドリフトで、左手は添えるだけでした。

他のルアーに反応がなくても、スネコンジャークでヒット。
水面直下を潜らずワイドにアピールできるので、超シャローエリアでも選択肢になります。
良い点
水平姿勢や水馴染みの良さ、スラローム中のアンバランスなアクションなど、バイトのトリガーとなる仕掛けが散りばめられてる優れもの。
小場所での使用においては、比較的スレにくかったのも嬉しい点でした。
また、緩急自在に操作できることから、巻く・流す・動かすなど、自分なりの使いこなしで無限のポテンシャルを秘めたルアーになるのではないでしょうか。
食わせ+ポテンシャルの高さ
気になる点
飛距離や汎用性においてはやや弱点といえます。
また、抵抗感の少なさも顕著でシンペンが苦手なビギナーの人にとっては何をしてるかわかりにくいと感じるかもしれません。
やや高価で入手困難という点も考慮すべきポイントでしょう。
低抵抗
使いどころ
足場の低いシャローの河川や流れ込みをメインに、小場所の明暗やブレイクなどシーバスが着いていそうなポイントに絞って使うのがおすすめ。
止水域でもわずかな流れを利用したり、こちらから誘って反応させることもできるルアーです。
逆に、荒天時や深いベイエリア、大場所のオープンエリアといった飛距離・アピール重視になるとスネコンを活かしにくいです。
使うフィールドによってハマる・ハマらないが顕著になるので、自身の釣り場に合わせて検討してみるといいかもしれません。
おすすめ:河川/河口/干潟
まとめ
今回は、ブルーブルーの「スネコン90S」を紹介しました。
アングラーによっては使いにくさを感じやすいルアーかもしれませんが、使いどころと使い方次第で恐ろしいほどの力を発揮してくれる切り札でもあります。


