ユーザーの要望に応えて復刻された往年の人気作「スタッガリングスイマー」。
そのシリーズに新たに加わった「エクストラシンキング(ES)モデル」は、従来よりもウエイトが1.5g増したヘビータイプとして注目されていますね。
そこで、今回は2022年にシマノからリリースされたシンキングペンシル「エクスセンス スタッガリングスイマー125ES ジェットブースト」をご紹介します。
スペック
サイズ | 125mm |
ウエイト | 23g |
タイプ | エクストラシンキング |
レンジ | – |
フック | #5 |
リング | – |
特徴
過去に泉裕文氏によって監修され、これまでに様々なサイズバリエーションを展開してきたクラシカルな見た目のシンキングペンシル。
現在では「ジェットブースト(AR-C)」「スケールブースト」といったシマノの独自技術を搭載したことで弱点とされた飛距離や堅牢性が大幅に向上し、現代のルアーに勝るとも劣らない性能を完備しました。
”スタスイ”特有のヨレヨレスラロームアクションで水面直下を泳ぎながら、ウエイトアップによる優れた遠投性能と沈下で通常のシンキングモデルでは対処できなかったレンジも攻略可能に。
また、#5のトレブルフックを3本搭載し、エクスセンスブランドらしいシーバス向けカラーラインナップでショアキャスティングにおけるあらゆるシーンで活躍できるのも魅力でしょう。
125S同様のシルエットとただ巻きメインで使える基本性能に大きな変化はないものの、愛好者に馴染みやすいことから各モデルとの使い分けもスムーズに行えます。
インプレ
元祖シンキングペンシル「ワンダー80」同様に長い歴史を持つルアーの一つで、現在はオシアからエクスセンスへブランド移行したことでシーバス用シンキングペンシルとして有名です。
筆者は復刻版以前のスタスイを使ったことがないので昔のものと比較できないですが、今回はじめて使ったみた感想などを書いていこうと思います。
エクストラシンキングとはいえ125mmのシンペンとしては軽量でやや細身のシルエットが特徴。
キャスト時は表記の71mに違わないほどよく飛びますが、飛行姿勢を安定させるにはややコツがいります。
フォールでの反応も良かったように、着水後のフリーフォールはかなり綺麗な水平姿勢+ローリングアクションで落ちていくのでおすすめ。
ですが、沈下速度は40cm/秒と通常のシンキングタイプよりも気持ち沈みやすくなった程度なのでフォールはじっくり見せるアプローチ的な意味合いが強いですね。
また、泳ぎだしが良好で浮き上がりやすいのも特徴です。
アクションは、ローリング系のトライデントと異なるゆったりとしたスラローム系。
レンジは20cm〜50cmといったところで思ったより表層を泳ぐ印象でした。
巻き感の少なさはあるものの、基本はスロー〜デッドスローでラインを張らず緩ませずのただ巻きやフォールでのアプローチが一番良かったですね。
年間通してそこそこ釣果を上げることができたルアーでしたが、まだまだ使用機会も場所も少ない傾向にあるので今後も引き続き試していこうと思います。
良い点
ジェットブースト搭載なだけあってキャスタビリティと立ち上がりの良さは申し分ないレベルで、ぶっ飛び系シンペンとして見ても飛距離と食わせのバランスが高いレベルで備わってます。
ウエイトアップによって従来のモデルよりも浮き上がりやすさを抑えただけでなく、表層をスローに誘える長所を損なうことなく仕上がっている点もさすがでしょう。
また、丸みのあるシルエットと3本のトレブルフックによりバイトを逃さずバラしにくいのも良い点でした。
コスパに優れたシャロー〜ミドルレンジシンペン
気になる点
ウエイトアップの恩恵をあまり感じにくい点もあり、125Sと比較しても飛距離の優位性はほぼ皆無。
強いて挙げるなら風の影響を少し受にくくなったかなというだけです。
また、レンジが入りやすくなったためジャークも可能ですがフックが絡みやすいのでアクセント的に入れるくらいがいいかもしれません。
情報量の少なさ
使いどころ
河川、河口、干潟、サーフといったスローなアプローチでの優位性を活かせるシャローエリアや橋脚などストラクチャー近辺への流し込みにおすすめです。
125Sに比べてやや流れの効いた時間帯や風で水面が波立った状況でもレンジを入れられるメリットがあり、多様なベイトパターンで実績があるのも特徴でしょう。
ブレイク沿いや明暗際などを的確にアプローチさえすればクリアウォーターやプレッシャーを受けた後でも釣ることができたので、シャローランナーや表層系シンペンのローテーション要員として重宝します。
おすすめ:河川、河口、干潟、サーフ
まとめ
というわけで、今回はシマノの「エクスセンス スタッガリングスイマー125ES JB」をご紹介しました。
良くも悪くもマイナーチェンジというのが感想ですが、本来の持ち味である遠く離れたスレシーバスにも強い特性から、自身の釣り場へも落とし込みやすいのではないでしょうか。
スタスイ愛好者はもちろん、さらに一本キャッチしたい人にとっての切り札になるかもしれません。