”困ったときのミニエント”と言えるほど信頼と実績のあるこのシリーズ。
ハイシーズンはもちろん渋いときにも効く人気のコンパクトバイブとして、筆者もこれまでたくさんお世話になってきました。
そんなミニエントには57Sの他にも70Sが存在し、これまで以上に幅広いシチュエーションで使い分けが可能に。
ということで、今回は2019年にダイワからリリースされたバイブレーションプラグ「モアザン ミニエント70S」をご紹介していきます。
スペック
サイズ | 70mm |
ウエイト | 20g |
タイプ | シンキング |
レンジ | – |
フック | #6 |
リング | #2 |
特徴
”湾奥のプリンス”こと大野ゆうき氏が監修したミニエント70Sは、ただ巻きはもちろん動かしても流しても楽しめる操作性と汎用性を兼ね備えたスタンダードサイズなバイブレーションプラグ。
従来の57Sよりもウェイトを増したことで飛距離アップを果たし、さらに遠く深いレンジにも届きやすいだけでなく、アピール力も大幅にアップしたことでより広範囲のシーバスへアプローチ可能になりました。
ただ巻きではハイピッチなウォブリングアクションで泳ぎ、連続ジャークやトゥイッチを織り交ぜればミニエントの代名詞とも言える「3Dダート」を発動する多芸さも持ち合わせています。
また、バイブレーションにありがちなバラし対策としてシーバスが吸い込みやすい楕円形の一口サイズに加えて、#6フックが搭載されたことで不意の大物にも安心な設計になっています。
インプレ
プレビュー
おそらく全国多くの釣具店で見かけることのできるダイワの定番シリーズ。
パッと見では全く同じような豆型のデザインでオリジナルを一回り大きくした印象ですが、20gなりのウェイトはずっしり感じられますね。
外観だけでもコンセプトはしっかり継承されていそうなので愛好者も手が出しやすいのではないでしょうか。
レビュー
飛距離はPE1号で55m程度は飛んでくれます。
空気抵抗も少なく安定した飛行姿勢もアベレージの良さに貢献してくれますね。
フォールは前傾姿勢のままスローに沈むので着底までは時間がかかりますが、フリーで落としてもライントラブルはかなり少ない方です。
巻き心地は57Sよりもしっかりと伝わり波動もやや強め。しかし、思ったよりも軽快なので疲れにくいのはプラスですし、自動で姿勢を崩すことも多いのでロッドアクションが苦手な人でも自動でリアクションバイトが狙える仕様。
また、スローリトリーブ時はローリングアクションでシンペン的に誘えるのでドリフトにもおすすめですね。
そして、ミニエントの真骨頂とも言える3Dダートや操作性の良さを活かせば、リフト&フォールにジャークにトゥイッチにシェイクなどなど自由自在にアプローチできるので使えば使うほどこのルアーの魅力が味わえるはずです。
良い点
先述したように、ダート性能やトラブルの少なさはこれまで使ってきたバイブレーションの中でもトップクラスに良好。
次点で挙げたいのが水受けの良さで、デイはもちろんスローな展開が多くなりがちなナイトゲームでも使える速度域の広さと、流れの変化をキャッチしやすい情報量の多さも持ち合わせているバイブレーションです。
コンセプトは維持しつつ、抵抗感にくわえ飛距離+素早い沈下が増したことでそれぞれ状況に応じた使い分けがしやすくなっています。
手に入れやすい豊富な流通量も評価点ですね。
スケール感+水受けの良さ
気になる点
リーリング時は速く巻きすぎると少しモタる印象でやや低速向き。
素早く沈めたりスピーディーに探りたい状況では鉄板系やソリッド系の方が断然効率的で、ダウンに入るとナチュラルに誘いにくく浮き上がりやすい点を考慮しておく必要があります。
また、20gとはいえ水深が5m以上になると探りきれないゾーンも多いのでやや中途半端な感が否めません。
スピーディーな展開
使いどころ
港湾をはじめ干潟や中規模の河川、河口で使いやすいです。
また、57Sでは難しかった離れたストラクチャー撃ちや水深2〜4m程度のボトム攻略、強風時に流れが効きはじめた状況などここぞで投入できるメリットもありますね。
シンペンでは見切られやすいナイトゲームの明暗際攻略でも有効で、スレた時にダートやシェイクを織り交ぜると出せるケースも多かったです。
基本はミディアム〜スローあるいはダートのアプローチに適しており、より食わせ重視で小場所での釣行が多いなら断然57Sがおすすめですね。
おすすめ:港湾/干潟/河川/河口
まとめ
今回は、ダイワの「モアザン ミニエント70S」を紹介しました。
シリーズのコンセプトや特徴がしっかりと継承されており、ダート特化型やナイトゲームの攻略を想定したスタンダードバイブを探している人にはとくにおすすめです。